岩井の本棚、SAHRAの本棚

スタッフがマンガ界のニュースとおすすめマンガを紹介します!

成功率9割!とうわさのつのだ式、やってみたらこうなった! 





さあ「おんなたちの詩」・「新宿のミカ」の後編です。

この話は70年代のすけ番が超絶ヘタレの植物男子を口説いてオトそうとする、要約すればただそれだけの話なんですが、しかしながら「女性から誘う」のだけでもハードルが高いのに「女性から草食男子にセックスしようという気にさせる」のは実に困難です。

そもそも草食系男子は「誘って嫌われたり、シャットダウンされるくらいならHしなくてもいいや」という一派ですから、Hしたとしても「Hしてもボクのテクがヘボかったら嫌われるかもしれない。嫌われるくらいなら射精しなくてもいいや」という発想になるだろうし、そんな一派がヘイカモン!でわあーとばかりにむしゃぶりついてくるのでしょうか。

私は女性ではないのでわからないので、付き合ってかなり長いのに男性がいっこうに手を出してこない、という場合どうしてるのかをネットで調べたところ「これは伝わるのかな・・・」と首をひねるばかりでした。

まあね、どこも「直接的に「して?」とか「Hしたい」と伝えるのが一番!」てあるけれどお前それが出来ないからネットサーフィンをグリグリしてるんだろうがよそんな当たり前のこと逐一触れて文字数稼ぐなよと懐疑的にならざるを得ない答えしてるのはともかくとして、次はボディタッチを増やす飲みいって終電が過ぎたとか鉄板な感じの。
でも両方とも誰でも思いつくしやってみてそれでもしてこねえからこんなわかりやすいことググってるわけで。
しかしそこからが微妙なんですね、肉体的接触と思わせぶりな言動を除くとなんかな・・・というか。

たとえば「ムードを変えて演出してみよう」。「いつもと違う雰囲気・・・たとえばアロマキャンドルをつけたり・・・」って、これなかなか難解だと思うけれどな。これたいていの人は絶対「なんかこう、いい匂いするねこの部屋」とかいって終りそうです。アロマキャンドルイコールHしてほしいサイン、っておれら男衆、事前にレジュメでも盛大に配布してくれない限り絶対気がつかないよ。

ちなみにコレ系の話だと知人女性から聞いた

「いままで接触系をがんばっても何の食いつきも見せなかったが、部屋でギャグのつもりで中学のときの卒業文集を読ませた。そしたら異常に食いついてきて、Hに至った」

みたいな「どこがポイントかわからんな」という話が好きです。ちなみに彼氏は「看護婦になりたいって気持ちに優しさがあるよね」といってホメてくれたそうです。

女子だってHしたい!でもこっちから誘うのは恥ずかしいから男性からその気になってほしい!
でもそれはちょっとオクテの男子と女子の、フツーのカップルの話です。
田舎ではチェーンをもって歩くすけ番こと肉食獣と、ジャージャー麺を食べるだけでも額に斜線が50本ほど出てくるネクラの草食ボーイという真逆の存在はどういう風に戦いになるのか? を見て行きましょう。

つづきはこっからです!


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クサクサするよ! と抽象的なことを言って服を脱ぎ始めるミカ。
ここホントいいなー。ブラの柄もいいし、ミカのムチムチしたはちきれんばかりの身体もいいですね。
つのだ筆だからエロさはないけれど!
この時点ではまだヒデ坊にも「クサクサしてたらそりゃ服もぬぐだろさ」くらいですが、


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「ひと風呂浴びようかな!」
といって人前でブラをとったあたりで動揺が始まる。え!オッパイ見せてくれるんすか!といった喜びはなく、ただ動揺してるだけなのですが。そんなヒデ坊を見透かしたように


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「ばかだね! ヒデ坊は・・・」
「あたしの身体がそんなにまぶしいのかい!」

平仮名でばか! まぶしいのかい! こんなんいわえたことねえよ! そこの君はどうだ!? いわれたことがあるかね! ないだろう? こういうのがワンダーではないのかね! 

しかしそんな男殺しのセリフが宙に舞っているのにも関わらず背を向けてみようとしないヒデ坊。
ここまでいわれても・・・。


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この顔! お前さっきからのアネゴの話きいてないのかよ! ハイ、まぶしくて見れないです! っていえよ! という読者からの煽りもお構いなく、見ようとしないヒデ坊・・・。
そうこうしているうちにサッサと風呂にいってしまうアネゴ。


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「ヒデ坊も入ってけよ! 汗になってるだろ!」
「で・・・でも」

このあとのコトバもいい!


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「風呂銭たすかるぜ!」

風呂銭! 風呂といえば銭湯という家庭がまだまだ多かった時代ですが、平成だと風呂銭が助かるからといってふつう女子の部屋に闖入しようとしたらまあ知恵袋に一筆啓上されるか、フロ入ってるスキにインスタに画像をばらまかれるだろう世知辛い世の中です。

と、ここまではホトケみたいにニコニコしてヒデ坊を見守りつつも

「独身男性を独身女性の部屋に招きいれ、いきなり脱衣してはだかを見せ付けた挙句、汗かいているだろといって素っ裸に剥き、風呂に入れる」

という「これ以上のスムーズな誘導ないな」を強引かつニコニコしてヤリとげるアネゴでしたが、
のんびりいい湯だナーと文字通り「風呂銭たすかったわ」な表情で風呂につかるヒデ坊。こいつこれからの肉交を予想してんのかしてねえのかわからんほどホカホカしてますがな。

だがニコニコしてたアネゴは、きゅうに表情を一変。
レコードに針を落とし、
♪ギャアンバアァァドドムバイィ♪と大音響のロックを響かせ、
そこまではいいけれどよくわからないヨガのポーズをして準備するのだった・・・。


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ここからの展開から予想すれば、そりゃあまあ、
ベッドに入って恥ずかしそうに待つミカさんの姿だろうなあ・・・と思った瞬間に

「それで満足なのかい?」

とつのだ先生がニヤっとしたように感じたんですよ!

さあ、ホカホカして風呂を上がってきたヒデ坊が見たものとは!


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ベッドの上で一糸まとわぬ姿になり、打って変わって怖い顔をし、あまつさえ大股をおっぴろげアソコを見せ付け指をパチーンと鳴らして挑発するアネゴの姿でした!

これがつのだ流です! これこそがつのだ流なのです! 大人の夜の闇を知り尽くしたつのだ先生ならこうくるに違いありません。こうなるほかありません!

いやまあ、秘所をバアーンと御開帳しつつヘイ!とばかりに指を鳴らす、と、ま、なんてんでしょうか、そこまでのダイレクトな挑発・・・これこそが今の草食系男子をオトすテクだと! テクなのだと! 力強くそういわねばならない時期になりました!

「終電すぎちゃったかも・・・」とか、酒を飲みつつボディタッチをするとかそんなのはダメ! 全部ダメだ! 全然ダメだ! 政治的配慮は不要だ! 実効支配だ! 革命無罪だ! 指を鳴らしてから言うべきことだ! と同時期に毛沢東主席だっていったに違いありません! 

しかし新宿のヘボくて行動力のないダメ紅衛兵はというとオノレの貞操を守ることばかりに終始して飛びついていけないのでした!
自己批判しろ!! この野郎、下放するぞ!

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「なにをすくんでいるんだい! ばかだね!」

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「ムシャブリついてくるもんじゃないのかい!」

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「これだけの身体おがんでふるい立ちもしないのかいっ!」

ごもっとも! いちいち御説ごもっともです、アネゴ!!

そりゃね、21でっしゃろといわれてタクシー乗ったら40ヅラ下げたババアがやってきて
きったない連れ込みで腹の肉のたるんだババに
「別にだしたらサービスも違うがな!」
「ホレ!さっさとこいや!」
と挑発されて勃たなかった萎えてしまったんならわかりますよ。
ゴーゴークラブの女王にパッツパツの身体をみせつけられてなおかつ、ブリーフ一丁でうなだれたままのヒデ坊はとんだ玉ナシのメソメソ野郎といわれても仕方がないところです。何が不満なんだかいってみろ!


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しかし抗弁もせずズボンと靴下を投げつけられるヒデ坊。
ミカさん、シャツは! バカ野郎! お前なんか半裸で十分じゃ!

まあ結局のところ草食も誘われない女子も、これで嫌われたらどうしようと思うから踏み出せないんであって。
このつのだ式のいいところは、もうこれ以上ない背水の陣であるが故に
股を広げたのに挑んでこないバカがいたときのショックもハンパないということでしょう。
こっちがすっぱだかで相手来なかったときのその場の間とか考えるだに恐ろしいです。
成功率を9割まで高めるかわりに、残り1割が来ちゃった時にはクリティカルヒットになるという。
たいていの女子は「これだけの身体おがんでふるい立ちもしないのかい!」ってなかなかいえないでしょうからなあ。

しかしそんな精神的苦痛に襲われるはずもない強靭さがアネゴのすばらしさ。70年代の人はタフですね。

あとはざざっといきます! のこりの展開はというと・・・そりゃ「おんなたちの詩」ですから、
だいたいは大枠で不幸になるに決まってるじゃないですか!!



冒頭に出てきた若手議員が謝りたいからホテルに来てくれ、とミカさんをおびき出し、
店の女子たちはヤッカミもあって「ミカさん誰とでも寝るのヨ」「いまだって議員とホテルいってるワ」
などとヒデ坊に告げ口する! ホスラブでグチってるキャバクラのキャストかえ!

こないだはむしゃぶりつけなかったヒデ坊だが、自分の境遇に引け目があっておれなんかがアネゴと・・・と思ってるだけで実際はミカが好きでたまらないのだった。ミカさんが誰とでも寝るビッチだなんてそんな! とホテルに急行! 
そこで見たものは合気道三段の議員がミカをレイプしようとしているところだった・・・


確かに俺は不甲斐ないけどさ、ホイホイどこでもいくのかよ!となにかがキレてしまったヒデ坊は、いままでの常に額に斜線、前傾30度のボンクラさはどこへやら、鋼のような体躯に様変わりして


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議員を刺し殺すではないですか! アアーッ、つのだ的展開ですね。動揺した女子が道路に飛び出て車に轢かれるのとおなじくらい良く出てくる展開です!
そこまではいいけれど「みそこなったぜ! ミカちゃん!」って、オイ!


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逆上するにも程がある!
凶刃はアネゴにも向けられるのでした・・・!
とんでもない逆恨みです!

ところがミカさんは思いもかけぬ告白を始める・・・。

いつも気が強い様を周囲にみせて、見栄を張って生きていくなんて、もうこういう世界はまっぴらだと、ヒデ坊にお嫁にもらってほしかったんだと・・・


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「初めてだったんだもン」

なんとさっき指を鳴らしてあれだけの挑発をしてきたミカさんは、処女だったというのです!
トップレスでゴーゴーを踊るジュクの女王が処女だとは、まさかヒデ坊ですら考えてなかったわけで、世の中うまくいかないものですね! 
しかしムードがないからとか妙にテレてとか、妙にテレてアソコ全開にするかな?という疑問はまあ置いておいて、やっぱり勢いだけで突っぱしるとおっかねえなということです。

だいたいよ、ヒデ坊が軽挙妄動するからいけないんじゃん! なんで議員はともかくミカさんまで刺し殺すの!? おまえが男を刺すほど度胸あるなら、あん時に「わあー」ってむしゃぶりついてたらすべて丸くおさまったんだろが! 


ですがまあ、「70年代にも草食系男子っていたんだネ」とかいうふうに話を収めようとしたけれど、ホテルに乗り込んでいって議員と幼馴染を刺し殺すのが草食系だとは、平成に生きる草食男子だって首をブルブル振って「おなじクラスタじゃないッス!」というに違いないですね。 嫌われたくないからセックスしない。でもほかのヤツとセックスしてたら刺し殺すって、消極さのカケラもないという。そんなメンタルとフィジカルの強い草食系はいないですから! 



というわけで「新宿のミカ」も終わりましたが、
話としては単純ですよね? 表現がすばらしいだけで。
でも「おんなたちの詩」シリーズは、「玲子の歩いた道」でもわかるように、基本「難解な女子たちの生きざま」な話であって。
紹介したい話はすんごいたくさんあるんだけれども、自分の頭ん中で「この話どう紹介したらいいんだろ」と消化しきれないのがまだいくつもあるんです! 
だいたい「秋田書店オリジナル版(全1巻)」「秋田ワイド版(全3巻)」「さくら出版版」で、収録されている話が全然違うとかもファンにはこまる! しかも雑誌読んだら読んだで見たこともない話、つまり未収録もバンバンあるんです。

それでいてこの本自体がぜんぜん流通してないからこの話を読んで語って共有できる人もいないし、
この数年の間でこれ系のマンガ紹介ブログもずいぶん廃れたしで、
前の「おんなたちの詩」紹介してから6年たっても何の進展もない状況・・・。
どこか復刻してくれないかな~! 
そもそも今、新刊書店においてるつのだじろうが恐怖新聞文庫版と空手バカ一代しかないっておかしいよ!

まあでも僕にできることは、ひとつひとつ紹介していくだけですかねえ。
更新もがんばりますから次回を気長におまちください・・・。


(担当/岩井)
  1. 2016/02/20(土) 09:46:57|
  2. つのだじろう

バレンタインで草食男子をオトせる!! そう、つのだ式なら!

今日はバレンタインですね。

今年のバレンタインは日曜だから例年に比べて需要が小さいんじゃないかなんていわれてますが、それは義理チョコの話で、本命チョコが「休日だったから」などといっておざなりになるとは思えません。われわれ非モテの中年にとってチョコとは義理でもらうものなのです。
小学生の時にチロルチョコ(10円時代)をもらってからというもの、わたしのバレンタイン暦は義理義理義理で積み重なっているので、近年はこの日に何か期待するなどという気にはこれっぽっちもなく、当日に義理チョコをもらって初めて気がつく有様です。

我々の中学校はたいへんに荒んでおりまして。タバコを吸うからといってはトイレの外扉は外され、クツが盗まれる(バラバラに散らかされる)といっては、中履きは毎日家に持って帰れ、外履きも脱いだらクツ袋に入れたままにせよという。当然靴箱には常に何も入っていないし、扉もない。机の中に教材入れておくと盗まれるから全部持って帰れ。なのでアニメにあるような「靴箱にチョコが入っていた!」「机にチョコが!」なんて驚きは皆無でした。ありがとう東新潟中学校! 
俺も思春期のときにそういう甘酸っぱい経験したかったよ! 靴箱開けてアッ!!ってアワアワしたかったよ! 

話を戻しますがバレンタインは「女子から告白できる日」。
というわけで、今回は女子からして男にどう告ればオトせるのかを、昭和のマンガから実例を学んでみるかな・・・。
と、ある名著を読んだところ、

なんだ! 我々にはつのだ式があるじゃないか!

との意を強くせざるを得ない結果となりました。

・・・つのだ式? 

つのだ式は大抵の男にはバッチシ「これはいける」と伝えることができる誘い方ですが、
今も昔も草食系男子はいるもの。ほとんどの草食系は落とせるものの、
極度の草食系・・・もはや草どころか大気中の気体から水分をあつめて摂ってるんじゃないか系には五分五分というところでしょうか。

これくらいドストレートに誘えば、なびかない男はいない! 
おれ生まれてから一度もつのだ式で誘われたことない! 
これを経験しないまま終るのはあまりに寂しい!
と、女性男性をナットクさせるのがつのだ式。

あ、僕が断りなく「名著」というときは、それはもれなく「おんなの詩」シリーズのことだというのを、いい忘れてましたね。

さあ、女でもオンナでも歌でも唄でもうたでもない、「おんなの詩」がはじまっちゃいますよ!


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「新宿のミカ」。
新宿がジュクと呼ばれてヒッピー族が街をたむろしてたころの話ですね。「おんなたちの詩」シリーズは基本、夜の街の女+地方の女のシリーズなのですが、これは前者の話ですね。


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今回のヒロインはジュクのキャバレーで踊る女王・ミカ。
彼女はトップレスでダンスし、店に来る大半のオトコはミカのダンス目当てで来るという。そんな彼女に目をつけた若手議員は・・・。


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「どうだ? わしとまとまる気はないか?
どうですこの直接的なクドき! ていうかくどきか? 作中では若手議員って書いてありましたが、いまの若手議員は育休中に不倫してすぐ議員やめるようなタマの小さいヤツばかり。そいつら絶対に「まとまる気はないか?」とかいいださんですよ!
しかし夜の女王はそんな議員などしったことかとばかりに、これ以上の返しをやってのけるから大変です。


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「生意気でいかん。たかが踊り子じゃないか」
「なにさっ! 生意気で悪いかい!」
・・・そんな流れでしたかねえ。議員も議員だしミカも相当フレてるなとしかいいようがないやり取りですが、ここでブロックしたりミュートしたりリムーブしてお互いが不快にならないようにするのが10年代の流れ。70年代前半のジュクの夜だとこうなります。


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あーあ。顔に汗ひとつかかず若手議員を血祭りにあげるこの胆力。生命力が強い。ミカひとりとサボテンをおなじ部屋に閉じ込めたら、サボテンが20本くらい繁殖しそうです。この鉄火ぶりは初期の山岡士郎ですらミカと同格かどうかというところでしょう。
だいたいね、初対面からわずか5コマで「囲ってやるよ」「いやよ」「生意気な」「うるせえ!」でビンタって。テンポ良すぎですよ。このテンポなら20コマあれば山岸御大が生まれてから死亡、大勝軒分裂までが描けそうです。

もちろんここまでやったら、ジュクだろうと70年代だろうと問題で、支配人は奔走させられてペコペコ。まっとうな意見をいうが・・・。


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おかまいナシナシ。だまってろなんて冗談じゃないわ!まではわかるとしても、即・血祭りに上げていいかはまた別問題です!
お客様が血ダルマになるのと「だったらやめるモン!」が並列になるあたりでミカの女王ぷりがわかりますね。平成の世の乳首の価値と、昭和の乳首の価値とではずいぶん違うんですね。

しかしミカも悪いカナとは思ってて


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その様子を見ていた、つのだじろうの分身的キャラの鹿目氏にこう述懐する。私ダメよね、やっぱり地元じゃ番長だからネ・・・。「いまでも田舎へいくと「アッ番が帰ってきた」なんていわれちゃって・・・ネ」


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って、チェーンもってるじゃないですか!

チェーンもって歩いてたらそれはいわれるでしょ、「番がきた」って。
サイフにチェーンつけてる昨今の男子とは大違い、武器として常にチェーンを手放さない。これが番なんですね。すけ番。スケバンじゃなくてすけ番。

そんな話をしつつ、ミカは鹿目に店のボーイを紹介する。

そう、これが平成時代にも存在しないのではと思える草食っぷりを誇るナヨナヨボーイ、ヒデ坊です!


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つのだじろうの描いた「なにがあろうと道のドマン中しか歩かない性欲満載のプロボクサー」、つまり「玲子の歩いた道」に出てくる浩二がこれです。

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そいでこっちがヘボ充ことヒデ坊。

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それにくらべると力強さ、目力、勢い、マッスルそして性欲すべてにおいてコイツは劣るなとしか思えないヘタレぷりが一目瞭然ではないですか。なんていうんですか、胃の弱そうというか、ひと駅歩いて帰っただけで捻挫しそうというか、いままでのつのだじろうならアシスタントが描いていてもおかしくないレベルのダメ男。それがヒデ坊です。
だいたいヒデ坊の「坊」が良くない。子ども扱いじゃないですか。僕だってデブ坊って呼ばれたら怒り狂って替え玉4回くらいすると思う。

しかしそんなヒデ坊とつりあうはずがない女王・ミカは、さっきの若手議員や支配人への冷たさとは打って変わって妙にやさしい。これは幼馴染だからなのか?


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「この先にジャージャー麺の おいしいのたべさせるところがあるんだ」


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ジャージャー麺を食べながら
「ヒデ坊・・・あたしってこれからどうなるんだろうネ」
「女は結婚するのが一番っていうけれど この気性じゃもらい手もないだろうし・・・」
「ましてやこの世界でいいなぁって思える男はみんな既婚者だしね」
「あたしの知ってるヒトリモンはヒデ坊だけかもしれないナ・・・」

とさりげなくカマをかけてみるミカ。しかしヒデ坊は


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と「おれ? おれはダメ男」っぷりを地でいくこの額に斜線ド真ん中、俺たち青春暗い暗い!! てなかんじでただひとりナヨナヨとジャージャー麺をすするのみでした。
ちなみにコマの背景によるとラーメン100円、ジャージャー麺130円、みそラーメンも130円の時代です。この40年でラーメンの値段は6倍になったが、草食男子の額のタテ線は6分の1になったと思います。

じつはミカのことが大好きなヒデ坊でしたが、女王としてつねに注目浴びてるミカに引き比べてボーイという自分の境遇が情けなく思うのか、とてもスキとは言い出せないらしいんですね。まあそういうこともありますわな。


そんなヒデ坊のことを知ってか知らずか、さあ、ここからミカのすけ番的な、大胆かつドストレートな誘いが始まります!


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タクシーで送るといって一緒に家の前で降りてみたり、ちょっと酔ったから休ませてよとか、女性にイヤな顔の十も二十も三十もされつつ、さんざんな男のクソみじめさをさらけ出してやっと一歩入れる女の園に、むしろこちらから門戸をひらくミカ。


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だってオトコだなんて思ってないからネ!
とニコニコしてるミカさん。ヒデ坊もラッキーッ! ってズカズカはいるどころかここで聞かんくてもいいことまで聞いてみるところがヒデ坊のヒデ坊たるゆえんですね。


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そして部屋に入れたと同時に脱ぎ始めるアネゴ! 

「あ~あ つかれたクサクサするよ!」

などといいながら服を脱ぎ始める! クサクサするよとさえ宣言すれば即・脱いでOKです! 
現代風に訳せば「ごめん、ちょっとクサクサしてるから脱いでいい?」これはすぐにでもいろいろな女子に使ってほしいテクです! 何たるシチュエーション! 何たるすけ番テクニック! 
いかなる草食モヤシっ子でも「これは誘われてるな」と警戒しても「クサクサしてるんじゃ脱ぐのは拒めんな」と納得せざるを得ません。
おそらくここからのがれるには窓から逃げるほかないような気がしますが、大丈夫、草食男子は「太陽にほえろ」の犯人みたくガラス破ってハダシで逃げたりはできません!


じゃあ、クサクサしたら、これからどうする、の・・・?

と思ったところで前編は終了です! 

70年代のつのだじろうの筆による、みょうにボリューミーかつウエストのくびれが素晴らしいアネゴのプロポーションを見てゴクリと唾を飲み込む方も少なからずいるとは思いますが
あまりに長すぎるので1回区切ります!


とりあえずこのブログはスタッフがみんなでたのしくマンガを紹介していこうネ、という主旨のものですが、やっぱり久々に一回「女たちの詩」を紹介したら止まりません! 過去のつのだじろう「おんなたちの詩」の紹介ページはこちらから!

「悲しげな女が踊る」1
http://iwainohondana.blog85.fc2.com/blog-entry-182.html
「ひとりぼっちのミチコ」
http://iwainohondana.blog85.fc2.com/blog-entry-183.html
「玲子の歩いた道」
http://iwainohondana.blog85.fc2.com/blog-entry-184.html
「地球のまわる音」
http://iwainohondana.blog85.fc2.com/blog-entry-185.html

それでもですよ、まだこの「シリーズおんなたちの詩」ではまだたったコレしか紹介してないんです!
70年代レズ事情、お父さんだーいすき、70年代の鬱「あまちゃん」、キヨ覚醒剤ならぬモデル界のヒロポン、フラメンコに江戸っ子ピンサロに・・・ととにかくまだ紹介したい回が山ほどある! はじめて「おんなたちの詩」紹介してからもう6年経とうとしてますけれど、もうこれはライフワークのひとつとしてやっていきたいなと思いますね。



それでは次回をお楽しみに! 後編は一週間以内にはUPします!



(担当・岩井)
  1. 2016/02/14(日) 10:59:37|
  2. つのだじろう

ついに時代がつのだじろうに追いついた!

「剛力彩芽の顔ってつのだじろうの描く女に似てるよね」

という言説がネットででまわってますが、僕それを知ったときとんでもない!と思わざるを得ませんでした。そうじゃない!
正しくは

「つのだじろうの描くような女性の顔が美しい、といわれる世の中に、ようやくなってきたよね」

「剛力彩芽の顔が美しいのは、つのだじろうが描いたからだよね」

ですよ! 

さてつのだじろうといえば「うしろの百太郎」ですが、主人公である一太郎と、百太郎はつのだ先生による筆で描かれていますが、一太郎の父とか、霊能犬ゼロとか、わりと主要なキャラクターでもバリバリ他人の筆で描いてるんですな。恐怖新聞もそう。主人公の鬼形とポルターガイスト以外は、ほとんどアシスタントの絵です。
そんなわけで意外にも主要作に女が出てこないのですが、それは表の世界、つまり霊魂のマンガだけです! 裏の世界、つまり「夜と女と酒のマンガ」では、女性はほぼすべてつのだ筆です! 昔から思ってましたが、つのだ先生の描く女性はめっちゃ美女だらけですよ!? 類型的なハの字眉に釣り目、みたいなのばかりじゃないと、断言しておきましょう!

というわけで剛力彩芽ぽいかどうかに関わらず、つのだ美人とつのだ世界観にあふれたコマを抽出してみました!! もちろん元ネタは

「悲しげな女が踊る」シリーズと「女たちの詩」シリーズからです!

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これがまず覚えるべき典型的なつのだ美女ですね。目と眉の形と、ちょっとぷっくりした下唇が特徴です。

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つのだ先生が「少女性をちょっとかもし出したいな」と考えたときによく使われる前髪パッツン眉毛隠しです。ちょっときゃりーぱむぱむ(発音できない)ぽいですね。この絵を背景に「つけまつける」とか流したらそれなりにニコ動で反響あるんじゃないかと思いますよ。

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もちょっとマユの形が反ってたら剛力彩芽ぽいのになと惜しいですが

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いわゆる「つのだ泣き」でダランダランに涙流すととたんに剛力彩芽のカケラもなくなるのが不思議といえば不思議。

とにかくこの「女たちの詩」シリーズはレイプ、泣く、裏切られる、自殺する、という女性の4大ダークネスをねっとりしっとりと描いてるので、前おきで「女たちの」と来たあとに、「歌」とくるなら賛歌のほう、「唄」だったら唄い踊るほう、でも「詩」は叙情詩かエレジーのことなんだな、と、読めば読むだけ眼前がボンヤリとグレー化するような絶対的事実がわかるだけです!

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「つのだ泣き」のように独自の境地の表現がありますが、これはつのだファッションです。奇抜すぎます。麻呂にも程があります。

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これは「つのだオールドミス」。つのだ先生はオールドミスのヒステリーを描くのも上手いんですよ。まさにエレジー。哀歌です!

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でこれが「つのだ姉御」。こんなふうに男を誘っても実は処女、というのが泣かせますね。作中、強気な女性が多いです。

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これが「つのだコピー」。前衛的ですな。70年代の喫茶店みたいな絵です。
意外につのだ先生はかなり早くからコピーを導入して作中に表現手法として使ってます。写真を大胆にコピーしたコマも頻繁にありますしね。

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で「つのだリンチ」。リンチも多いですね。異性からはレイプ、同性からはリンチ。逃げ場所がないとはこのことです! アワビを取ったとらないで大モメ。海女は怖い!

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で、これらを複合してくと最終的にはこうなります! 「ババじゃないか!」などといわないでください! 最終的に「ひとりぼっちのミチコ」はつのだ先生の闇と夜をぐわっと集約してるので、これが選ばれるのは仕方がないことなのです!! 
つのだ泣きにつのだ眉、つのだ斜線・・・何度見てもイイセリフ、いい表情! 過去記事ですがもいっかい読んでください「ひとりぼっちのミチコ」!

さて、つのだで閉めてつのだで明ける「岩井の本棚BLOG」。また「悲しげな女がおどる」を紹介したい欲求が首をもたげてきました! 近日中にアップしますのでたまにはのぞきにきてやってくださいね!!

  1. 2012/05/17(木) 23:47:55|
  2. つのだじろう

悲しげな女が踊る/4

かつてNHKの放送終了時に流れていた、宇宙から見た地球が、くるくるとまわる画像をみて「あのスピードでは1日があっという間にすぎてしまう。また人間が振り落とされるに違いない」と大真面目で苦言を新聞に投書してきた老人がいたのですが、人間が振り落とされるようなことがあるのかどうか。それは少年時代謎でした。この地球が秒速30キロ、時速にすると10万キロ以上というとてつもないスピードで地球が廻っているなんてことは子供には実感できませんからね。

さてその画像も無音だったのですが、地球がそのとてつもないスピードで廻っていても、そこに音というのは生じません。
しかし、ある難解な女性・・・女力のある女性・・・つのだ先生でいうところの「おんな」たちに言わせると、「地球の廻る音」というおは確かに聞こえる。聞こえるのだというのです。

さて「悲しげな女が踊る」シリーズ、京都編・「地球のまわる音が聞える」をご覧下さい!

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舞台は岬、岩をたたく大きな波、荒れる海。そこに浮かぶモノローグ・・・

「・・・そんな時どした うちには 地球の廻る音が聞こえてきたんどす ほんまです・・・」

例によって難解な出だしです。先方の言うがまま、口を挟む余地ナシ、こりゃ仕切られるままになるなという空気が漂いますね! 

そしてそこに皆さんおなじみのつのだフォントと、見開きいっぱいの全裸女性! 

で、さあ!来ちゃいましたよ始まっちゃいましたよ!

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ヌーディストビーチみたいに開放的におどる全裸の女性は何を意味するのか・・・

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セーラー服を着たこの少女が、初めて地球のまわる音を聞いたのは17のとき。京都から和歌山に遊びに行き、そこで、かねてから文通してた男性と落ち合う予定だった、というんです。まあ今だったらメル友ですね。リアルで会わずにメル友2年って聞くと長い気がするから不思議ですな。

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ところが、2年もかけて約束の日、やっと会う会えるというその日、なぜか会わなかったというんです。そんとき彼女がなにをしてたのかというと・・・

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「うちは
その約束の時間
灯台から1キロほど
はなれた草ムラで
一糸もまとわんと
大の字なりに寝て
地球のまわる音を
聞いてたんどす」

・・・えっ?

なんで大事な約束すっぽかして、全裸で草むらに寝っ転がる必要があるの!? 何してたかというと地球のまわる音を聞いていた、という・・・しょっぱなから来たなー難解な女性特有の思想! 女力を隠してた皮をペロッと剥いてまろび出してきましたね。
これはまあ前回でいう「道のど真ん中を歩いたことある?」ですね。

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風邪を押して約束の地に向かったのに全裸でねっころがったりしたため風邪をこじらせ、半年入院する羽目になったと。まあそんな前衛的なことしたらそうなりますわな・・・と信じそうになりますが、やはりここにラストの大どんでん返しがあるのがつのだ先生のすごいところです! 

そして会う予定だったペンフレンドの真下さんにはこんな手紙を出して謝ったそうな。

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すまんことどした
うち 地球の回る
音を聞いたんどす

手紙まで京都弁かえ!

何の説明もなく、地球のまわる音を聞いたんだよねアタシ、と詫び状にすらなってない抽象的な一文を送りつけて終了! しかも方言で! 
方言手紙、これはほんとにどうなんですかね。やる地域あったりすんだろうかしら。僕新潟県人ですが手紙で「だっけさー、そん時わたし地球のまわる音をきいてたんらてばー」などと書いたりはしませんよ。

とわれわれの疑問を置いてきぼりにして話は現代へ。あのときの少女も20年たち今はすっかり妙齢に。少年が「すまんことどした」の問題の手紙を見つけて、この婦人を問い詰める。

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なんでこんな手紙あなたがもってはりますの?

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代替わりして、真下の息子が父の遺品からこの手紙を見つけたというのですね。父は生前、機嫌のいいときに「地球のまわる音ってどんな音なんだろうなー」と息子に語っていた、と。死ぬ間際まで地球のまわる音が聞こえる・・とうわごとを。父はこの手紙の主を思い慕っていたのではないか。一目会いたかったのでは・・・ ずっとそれが心に引っかかっていた息子(名は進)。
住所を調べ東京からここまでわざわざやってきた、そこで婦人に問い正すんです、あの父を生涯悩ました抽象的な文言「地球のまわる音」ってなんやねん!って。困りきった顔をする婦人。

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でここで大事なのは、真下進の顔はつのだ先生ではなくアシスタントによるものだということ。基本的にメインキャラクターのみつのだ先生が描くという特異点から推測するに、この真下進という男は前回の「消耗しすぎるほどやりまくる男」北島ほどの器ではないんだな、と推測できてしまうのがつのだ作品の趣のひとつですね。

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外は嵐に。そこに婦人の娘、美弥子が帰ってくる。あれ?美弥子はつのだ筆だぞ!ということはこの女もおとなしそうな顔してそうとうなアレなんだな、とわかるのがつのだ作品の趣のひとつですね。
婦人と父親の文通が、その息子と娘の世代で縁を結ぶ・・・そしてこの娘も、謎の単語「地球のまわる音」が引っかかっていた・・・

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母親が地球のまわる音を聞いたという岬に出かける二人。

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同じ謎を共有できて、わたし進はんと会えてよかったどすわ・・・という美弥子。美弥子の母も進の父も、文通が終ってしまったあと、本人の意ではない相手と、家の都合で結婚せざるを得ず、そこで生まれたのが美弥子と進。お互い会ったことさえないペンフレンドの関係だったのに、一生忘れないなんてロマンチックよね昔の人は・・・そしてこの地でぼくら二人が・・・なんていってふたりでホッコリしてるところへ急報が!

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はい出た、つのだタテ線!

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なんと七重こと婦人はいきなりガス自殺! 進が問いただした、たった数時間後に! どう考えても「地球のまわる音」を誰何した真下進がやってきたからですよ! 母子家庭なのにあっという間に孤児になってしまう美弥子。真下進は不幸を呼んできた男だった!

そして遺書にもまた謎の文言「地球のまわる音」。その音を明らかにするくらいなら死んだほうがマシ! 天国で真下はんにお詫びしたい! いったいどういったことなのか地球のまわる音! 一家を壊してまで明らかにするべきなのか真下進! 

葬式も終わり、放心したようになったふたりは両親の思い出後、岬へと向かう。一応だけど、ここまでで進は空気読まずにしゃしゃり出で自殺に至らしめたことになんの謝罪もしてません。

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地球のまわる音が聞こえてきたのは、一糸まとわぬ姿でいたときに聞こえた、とだけ・・・

というがはやいか

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脱ぎだした! 

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わてはなんも恥ずかしいことおへん、再現するためにやってみようやおまへんか・・・と誘う美弥子。いやあ、なかなかのタマですねやっぱり。

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そして二人で草原に横になってみるも、音は聞こえてこない。やっぱりね、男の全裸っていうのは草原でははえないですね。
進は鈍感だから何で脱ぎだしたかもわかってないし、脱げいわれたらすなおに脱ぎ、ふにゃちんのまま寝転がる18歳とは思えない下半身低血圧ボーイですが

美弥子はやはりそれにはご不満の様子。

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草食にも程がある、若い小鹿をじいっと見ていたかと思うと、業を煮やした美弥子はこういうのです。

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その気にさせるために夜誰もいない岬にさそって、その気にさせるために一糸纏わぬ姿で再現しよう、といったのに手ェひとつ出してこないバカ進。鈍感ですね。女性にここまで言わすなんてダメな男ネ、とはここまでは美弥子に同情していたんですが、次のコマ。

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「犯して!」

「ちょっと休んでかない」どころではない超直接的口説き文句。男だって「やらせろ」くらいはいっても「犯させろ!」とはいわんよ。

やっぱりつのだセンスのある女性は違う! いくつになっても下っ腹にはくすんだ女の性のゆらぎってものがあるものやで・・・という売春婦のババ、立ったまま抱き合ってたら彼のアレがいつのまにか入っちゃってたのよね、という玲子、そして「地球のまわる音を聞くには全裸にならんと」などといって男を誘惑、「犯して!」と叫ぶ美弥子・・・いやいや、花札で言うなら手札でもう三光ですよ。あいてが何そろってても、これでまず負けはない手札。

そして美弥子は、じつはあたし「地球のまわる音」の正体知ってるの・・・と暴露。うち、昔の新聞調べて分かったンどす・・・と。それは・・・

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まあね、それさえ事前に進むが知らされてたら進の父親こんなに悩まずにすんだわけだし、美弥子の母も自殺しなくてすんだわけですからな、もっとはやく知ってたらと思うんですよ、で、何なんですかその音って・・・と前のめりになるわれわれを見て、本の向こうのつのだ先生は「そんなに知りたいのかい?」とニヤっと笑ったに違いありません!

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ぎゃーっ!

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・・・まあ要するに、約束の地に向かう最中に男数人がかりでレイプされてしまった、と。それでこれではとても真下はんには合わす顔がない!と呆然として横たわっていたときに聞こえたのが「地球のまわる音」=つまり絶望の音、だった、と・・・。真下の父親や美弥子の母が死の直前になって地球のまわる音が聞こえたのも当然。絶望の音なんだもの・・・という怖いオチ。ああーっ、もう聞きたくない!聞きたくありませーん!! スカッともしないです。またほうれい線の数が増えた気がする。つくづく顔面の美容によくないシリーズです、「おんなシリーズ」は!! 

僕らは絶望の中にいるんじゃない!僕たちはここで希望を生むんだ、僕と美弥子さんは運命で結ばれているんだ!結婚しよう! と言い出す進。

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僕は犯さない! 結ばれるんだ! と優等生的発言をする進。ちがうよ! 美弥子はぐちゃぐちゃに犯されたいドMなんだもん! ボクサー北島だったらとっくに入れてますよ。

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最後は結ばれて終る二人。希望に満ちた二人の交合、地球のまわる音は、進には聞こえなかったという・・・という終わりです。なかなかキレイにまとめましたが、・・・つのだ先生の本領はこっからです! さて、はじめに戻って、地球のまわる音、という単語のところを「あなた輪姦されたあとどんな心境でしたか」と言い換えて、もういっかい読み直してください!

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1つぶで2回鬱になるとはこのことです!なにもかもあーあ、としかいいようがない暗黒の展開。アソビに遊んで得たものは、一番下までだれもたどり着けないし光も届かないような真っ暗な深い穴。ドラゴンヘッドのラストに出てきた富士山の噴火口のような代物。まだまだつのだ先生の本気を僕らは知れてない気すらします。

隔週とか週刊スパンで、しかもたった22ページでこんな話をまとめて来て、毎回レベルが落ちずに描いてきていたというのはすごいと思うんですよ。手塚先生が「おんなシリーズが君の代表作」、といったのはあながち間違ってないのかもです。

しかしまだ、もう花札で言う20点札が3枚出てきたのに。まだまだあとすうまいすごい手札が残っていたりするのが「悲しげな女が踊る」のすんごいところ! 70年代百合事情、フラメンコ、お父さんだーいすき、まーだまだ紹介してないアレレレな女子がまだ数人残ってる! 五光どころじゃないよ! 次回紹介をお待ちください!



で、さて本題です! 「悲しげな女が踊る」も紹介している拙著「マンガけもの道」(扶桑社/1,470円)、まだまだ全国書店とまんだらけ各店で絶賛発売中です! 

  1. 2010/10/16(土) 00:05:32|
  2. つのだじろう

悲しげな女が踊る/3

板垣恵介先生によると、ほぼすべての男は最強を目ざし、かつ、あきらめてきた歴史を経ているものだという説があります。

しかし、ほぼ全ての男が、より強いものより自分よりも上のオーラをまとっているものを目の前にして、自らが最強になることをあきらめるというわけです。

それが幼稚園の頃、小学生の頃であることがほとんどでしょうが、中高生である程度ケンカや格闘技をやって周囲に一目置かれてはいても、こんどはメディアにより上のクラスの猛者を知ると、自分が最強などとは言えなくなります。

しかしそれでも自分が最強であることを周囲に常に認めさせ、最強をあきらめないものも一握りいる。それが「バキ」における範馬勇次郎であり、「餓狼伝」における松尾象山なんでしょうね。

「体重65キロまでの立ち技で史上最強」などと限定しているのではなく、「場所はどこでも、男と男がぶつかり合って最後に立ち上がってるのがオレかオマエか」のぶっとい理屈で最強。これが背景にあるから板垣先生のマンガは強さのインフレをある程度回避しつつ(愚地克己以外)、読まずにはいられない魅力に満ちているんだと思うのです。



そんなようにケンカをしたことがある、それが日常的であるの如何に関わらず「強いかどうか」はある種の男にとって重要事項だったりするのですが、男同士だと、ケンカするしないはともかくとして、ツッパってる中学生くらいだと「お互いが別方向から歩いてきて、どっちが道を譲るか」でモメたりします。中にはわざと肩をいからせてぶつかってきたりもします。社会人同士だとこんなことでぶつかったりモメたりはしませんが、そういうことで面目を保つことが大事な時期もあるわけです。

ところがこれは当然、男と男だからケンカに発展するだけで、男と女が道でぶつかったら、どうなるのか。

70年代少年少女マンガでは「トーストかじった女子が「ちこくちこく!」と走ってきて、転校生男子とぶつかる」「ケンカの強い転校生が、女子委員長キャラにぶつかって服装などを注意される」などは恋愛フラグとして機能していましたが、そんなのは酸いも甘いも知り尽くした男から言わせればジャリのママゴト。甘っちょろくって見てられないという話になります。
なんていうのかな、今日はとびきりの女が来るから酒用意しとけ、と部下のチンピラに命じたら、氷結果汁やビンに入った炭酸入りのカクテルがテーブルの上においてあった、みたいな。

ここに出てくる「酸いも甘いも知り尽くした男」というのはもちろんつのだじろう先生ですが、つのだ先生の理屈で言うと、男女が一本道でぶつかったら、即挿入。挿入以外の事は起こりません。起こらないのです。

それも、出会ってナンパしてアポとってメールしてメシくってカラオケして後日やっと挿入、ではなく、出合って即・挿入です。


そんなバカな! おれたち毎日のように一本道で向かいから来る女と出会ってるけど、一回だって挿入に至ったことないよ! そう思うのもごもっとも。僕だっていま、中野駅からブロードウェイに至るまでの5分間に百人以上の女性とすれ違ってますが、挿入どころか目すら合わせてはもらえません。

しかしそれは、われわれの男の格でありオーラが足りていないのではないかという結論にならざるを得ない実例を見せましょう。最高レベルの男と最高レベルの女が一本道でぶつかったら、それは挿入に至るのです。一読いただければ、われわれ氷結果汁や炭酸の入ったビン入カクテルでは最高の女(女力が高すぎて難解な思考の女性)は落とせない、ということがお分かりいただけると思います。

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あーあ、始まっちゃいましたよ! 来ちゃいましたよシビれる表紙が! 
黒バック、故・高橋悦史のように分厚い唇と精悍な顔立ち、そしていまいちどこ見ているんだか分からないし、どうも一筋縄でいかなさそう、「難解そうだなあ」という印象の半裸の女、そこにつのだフォントでバーンと「玲子の歩いた道」。下のにいちゃんが玲子でないことだけは分かりますね。それ以外はまだなにも分かりません。

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舞台はキャバレー。レミ・マルタン(つのだ先生はレミ党です)を傾けつつ、余裕タップリに女を口説くこの男。夜シリーズ、女シリーズによく出てくるキャラですが、先生の分身的ナ存在で名前は「鹿目」といいます。
ショートカットの女性に、ボクシング見に行こうと誘うんですが、北島浩二という名前にひっかかった模様。北島浩二・・・?フェンスオブフディフェンスの・・・? それは北島健二です!

女にひっかかりがあるそぶりがあったので、そこですぐに「あああの人!」というのは子供のキャバ嬢。大人の女はこう、返してくるのです。こう返すのがプロというものです。

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...?

最近耳も目も歳のせいかね、どうもおぼろげになったんだよね、もう一度いいかなぁ・・・。

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さあ、難解なやりとりが始まりましたよ! ボクシングに誘ったのに帰ってきたことばは

 「立ったままアレしたことある?」

つづく言葉も

「車道の真ん中を歩いてみたいと思ったことある?」

ですからね、さあこっからは全て先様に仕切られるままで会話が進んでいくほかないな、という覚悟がピンと場に漂うカンジです。この2文がどうつながるのかもわからない。しかし「立ったままアレ」の1コマ前のちょっとした間。このわずかな間で、鹿目に対する論法がシャシャキーンと組みたてられるのだから、この玲子という女は相当に頭の回転速い女ですね。

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『ナニ言い出すんだ、このちょっとアレな女は』などと思っていても、「君は・・・あるのかい?」と穏やかに返すのが夜の闇を理解した男。待ってましたとばかりに生まれから語りだす玲子。素晴らしい間合い、素晴らしい演武だ!

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「自分からはよけないの」。鼻っ柱は弱くはなさそうですね。しかし女だから男同士のように殴り合いには発展しない。じゃあ、男となら・・・と思った矢先に奴はやってきた!

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ぶつかる玲子と浩二。そう、彼こそが冒頭にボクシングの話で出てきた北島浩二なのです。ボクシングをやっているくらいだから、ほとんどの男はおのずと避け気味にならざるをえないでしょう。が、女に対してもどかない退かない浩二。レディファーストくそくらえ、対する玲子もおっかない男相手に一歩も引かない。アレなやりとりですね。「ケンカはダメダメ」などと割って入る気にはこれっぽっちもなりません。

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ところが一コマ過ぎると、なぜかどっちがどいたのか分からないまま、温和なムードに。まあね、ケンカは仲良くなる早道だといいますからね、そんなことだってあるだろさ。

しかしよく見ると玲子の服装が変わってますね。コマ飛びがないかを今本誌を見返したんですが、このコマは連続しているので、どけどかないのやり取りのあとに次にいつあうかを算段してたということになります。
「おいよけろよ!」
「いやよあなたがどいて!」
「じゃあ今度遊びにいこうぜ」
「わかったわ」
こうはならないと思うんですがねえ。誘うほうも誘うほうだがほいほい行く奴もどうかしてます。

でもね、この初めてのデートでのやり取りを見ていると

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チャンピオン目指すことと結婚はほんとは別問題なんですが、ウムをいわせぬ直接的な口説き。

そして初めて結ばれる、んですが・・・ここがあまりにも難解です。

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「彼がグングン押してきたのよね!
 あたしも負けずに押し返した・・・

 気がついたら
 彼自身が わたしの中ヘ
 入って来ていたのよね!

 もちろんたったままよ!」

単語は単純なのに、何を言っているのか分からない文章というのがあります。そして名文でもないのにガン見せざるを得ない文章やコマというのは確かにあります。これがそうです。
ケンカしていたのに、いつの間にか無言で性交していた、ということはあるのはわかりますが、屋外で、立ったまま、気がついたら入ってきてたのよ、彼自身が!などということがあるのでしょうか。すごい処女喪失です。素晴らしい処女喪失です。過ぎすぎている処女喪失です! 
下着の概念がどっかに行っているのもいい。僕はこんな経験したことないので本当にうらやましいです! 僕が女性だったらこういうスマートな感じで喪失したいものですね。

しかし初体験がこれでは、5回目くらいには浩二が天井から吊られてて乳首を洗濯バサミで挟まれてるところを玲子がスケッチする、くらいの変態プレイになってそうです。

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ヤリ終わって気が大きくなった浩二は「オレは道の真ん中歩くためなら、権力だってもつさ!」「強くなればなんだって出来る、東京に出るんだ!」。不穏すぎる上京案ですね。公安関係者がバリバリ権力持ってたら、函館方面からの上京志願者は思想チェックの必要があると勘違いしそうです。

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ボクサーとして大成するために上京する浩二と、家を飛び出して同棲に至る二人。若い二人が同棲すれば肉欲に抗えないのも当然といえば当然です、が・・・

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生活のために働くのは仕方がないとして、肝心かなめのボクシングの練習もママならないほど消耗する浩二。おまえら性に没頭しすぎだよ! と思うのは凡人。そんな凡人はこうやって責めたてに来るよ。

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「オレはオマエの左に期待してたのに、全然精彩がないじゃねえか!」「ボクシングに傾注するんならセックスしすぎるな」。プロ野球界で連綿と語られている「登板日前夜は消耗せんためにセックスなしやで」。「いや、接して漏らさずならやっても可だ!」のような下品なやり取りですね。プロは何事にも厳しいものです。古い格闘技の人って「禁欲の末に溜めに溜めた精子の力で下っ腹からパワーを出す」って発想すきですね。
しかしパンチ出すのもままならないとは、どんなハードジョブを繰り返しているのか。浩二がすごいというよりも海綿のようになにもかも吸い取る玲子がすごいよ。

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云われたことが顔に出て、別れを察知する玲子。あたしと一緒にいると浩二のためにならないワ・・・身を退くわ・・・というきれいな話になるのかと思いきや、

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あーあー君たち、君たちってこういうセンスの人だろ?

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抱き合っちゃダメなんじゃないか!? 抱き合っちゃったら・・

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結局やってしまいさらに消耗する、バカな二人。若いっていいねえ!というホメ言葉はよくよく考えるとホントは「若いって憎いよねえ」の略じゃないかと思うほどです。

こんな与太話をえんえんきかされる鹿目氏もカワイソウですが、まだ玲子のノロケは止まりそうにありません。

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まだあたしエロ話つづけるわよね! という高らかな宣言。
セックスはしたい、別れたくない、ボクシングもやりたい・・・この三つを両立させるには「疲れないセックスをしよう」ということになるのですが、そぎおとしたセックスになりすぎており、かえって素晴らしさにあふれてしまっています!

やり方はこうです。

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別に「疲れないため」にやるだけなんだから部屋でやればいいじゃないかとか、外でやることに意味があるのかとか、避妊はどうなっているのかとか、あまりある謎全てを打ち消す別の概念、これこそがワンダーというやつですね。

「ホテルでやればいいじゃないですか」
「君、そこにワンダーはあるのかね」
と返されたら負けです、はい。

結果同棲は解消、お互いがたまに会うだけの関係に・・・「セックスで消耗しすぎないために別居」ってスゴイな。

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もうあうのをやめよう! 次にあうのは俺がチャンピオンになったときだ! お互いの道をまっすぐ歩くんだ! けなげに身を引く玲子。
しかし女一人がこの東京で暮らしていくのは容易じゃない。引越しのお金のために始めたホステスになったことを、浩二に対して引け目に思うようになってきた玲子。彼は彼のまっすぐな道のために何もかも(セックスです)犠牲にしているのに・・・。

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玲子のべしゃりは基本語尾「・・・」で終わるのですが、「会いたい」連呼のときはちょっと怖いのでやめたほうがよいやもですね。

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鬱々として歩行者天国をフラフラと歩いていると、向こうから見慣れた男が、やっぱり道のど真ん中をあるいてくるじゃあありませんか!私以外に、道のど真ん中をよけようともせずにブリブリ歩いてくる人なんてひとりしかいない!

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そう、浩二です!

会いたかった会いたかった・・・と抱き合う二人ですが、

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「どうしてもしたかった・・・」
「気の毒に・・・出来なかったんだな!」
「みんな見てるし・・・それはそうよ」。常識人である鹿目氏までオルグされてますがな。

会う会わないじゃなく、入れた入れれなかったの話なんですね。要約してしまえば愛とはこんなもんです、若いっていいね、憎いよね・・・。

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でも、肉の陰茎は入ってないけど、精神的な陰茎は確かにあたしのエルドラドに迎え入れたわ!と悦に浸る玲子。やっかいな思想ですね。

この◎状のバック、新潟のテレビ局NSTの放送開始のサイケデリックアニメーションみたいで非常にしびれる効果です。僕生まれてから自分のバックにこんな◎効果が出たこと一度もない。若さとはなんてまぶしいものでしょうか!

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鹿目氏に浩二とのあらましを全て話した玲子。じゃあ浩二が間違いなく勝つだろう明日の試合こそ、明日こそが玲子と浩二の新たなる門出じゃないか! もちろん試合には行くんだろう? さあ乾杯だ! と盛り上がる鹿目に対し 、どこ見てるんだか分からない暗~い目つきで「私はいかないわ」とポツリ。あとはダダダダっと。

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ホステスになったことで自分の信じるまっすぐな道をズレた玲子。生活のためにカネのために。そしてそれを隠して生きてきた玲子。
まっすぐな道のためにすべてを犠牲にし、まっすぐな瞳のままで歩いてきた浩二に合わせる顔がない・・・そういう暗さが玲子を包み込んでいます。

会えばいいじゃんやればいいじゃんというのは氷結果汁を飲みながらする話です。それは「女性シリーズ」「少女シリーズ」ではあっても「おんなシリーズ」ではない。カタカナの「オンナシリーズ」ではあってもひらがなの「おんなシリーズ」ではないのです! 
ソファーにどっかりと座ってレミ・マルタン(つのだ氏はレミ党です)を傾けながらする話は、やっぱり女性は自分が光と闇のどっちに属するのかって履歴が大事なのヨ、というションボリする話の持ってき方になっちゃうんです! 

あと

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ここですね。住所をお互いに知らせずに変えて「今回限りにしてくれないか」「新聞に俺の名前が出るからさ」。って。新聞には住所までは載らないんだから会いようないじゃんか! チャンピオンにならなかったら新聞にも名前でないじゃんか! これじゃ玲子捨ててるのと同じじゃないのか!? と勘ぐれないこともないのがつのだ先生の深いところです。それを察しての玲子の発言なのか? 分からないですね。
しかし答えがすんなり出るのはこどものマンガです。こっちは大人のマンガ、おんなシリーズですから。正しい答えがあるとは限らないってのは「ひとりぼっちのミチコ」でも学びましたよね。

始まりこそは「立位最強説」中盤は「セックスしすぎてパンチの手数が出ません」な話だったのに、いつの間にか「光の道を歩む男にはブレのある女性は向いてないワ」というラストに。1メートル近いマウスクロールで紹介しなくちゃなこの話をたった22ページでまとめてくるつのだ先生のすごすぎる腕力にはうなるほかありません。

読み終わるとほうれい線が2本くらい増えたような気にさせられる老けるマンガ「おんなシリーズ」。まだまだ日本には僕が知らないだけで素晴らしい女性がいるんだなって気にさせられるアレーな女性がまだまだ登場! 玲子、ババにまけず劣らず破天荒で野放図なおんながあと3人以上いるのがこの本の素晴らしいところです。



さて本題です! 「悲しげな女性が踊る」も紹介している「マンガけもの道」まだまだ絶賛発売中です! よろしくおねがいします!!
  1. 2010/09/14(火) 19:59:19|
  2. つのだじろう

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