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埼玉・茨城

ぼくは大学に行くために新潟から埼玉に出てきたのですが、 事前情報が特に無くとも「東京に1時間でいけるんだからそこそこな都会だろう」と思っていたのが間違いでした。
しかしいざ住んでみると天上からはヤスデが降ってきて、梅雨時になると破れた網戸の穴からカエルが入り込み部屋中カエルだらけ、 風呂に水を張ればヨトウムシの幼虫がいつのまにか死んでるし、駅前にもかかわらずクマンバチが飛んでおり、まさかこんなに昆虫に悩まされるとは思わなかった。

町の名物はヤキソバと肉うどんというありさまで、夜の闇にはチンピラが闊歩し、大きな書店やCD屋がないのでちょっとマイナーなものを買おうとすると都心に出て行く必要がありました。 ここに4年いないといけないのか・・・と暗い気分になったのを覚えています。

やがて埼玉にも慣れてきた頃に魔夜峰央の本「やおい君の日常的でない生活」中の「翔んで埼玉」を読んだのですが、当時埼玉に住んでたにも関わらず、この埼玉悪口ネタには笑うしかありませんでした。 ここまでいわれるともう笑うしかないですよねえ。

発行当時は83年。 チバラギとかダサイタマとか、軽薄なコトバで地方がバカにされていましたが、この作品は地方ギャグのようにみえて、じつは都民の驕りに対するパロディでもあります。 なぜってこの当時、魔夜氏自身が所沢在住でバリバリの埼玉県民だったわけですから。
このマンガを描いてたときに魔夜氏は所沢在住で自嘲気味にかいた・・・とあとがきにありましたが、新潟出身で埼玉に引越し田舎さに泣くという経歴にはシンパシーを感じましたね〈ちなみにこの経歴は山田芳裕氏も同様です〉。

それでは今日は、マンガけもの道24回でフォローし切れなかった画像の紹介です・・・って3年前の記事への補追って鮮度的にどうなんですかね。

埼玉1

このページのあとに「三越は東京都民の行く所だ!埼玉県民は星友に行け!」が来ます。

埼玉2

ギャグに見えますけど、ちょっと前まで白人さんコレやってましたね。

埼玉3

はねたのが都民で、はねられたのが埼玉県民です。念のため。

埼玉4

「まんずまんずごきげんやっしゃ」なんて埼玉でもいわないよ! それを「フィクション」の一言で全てアリにする力技。

埼玉5

「草加せんべいですか!秩父セメントですか!」

埼玉6

このあと「田○角○もじつはチャキチャキの江戸っ子だ」などと途方もないセリフも登場します。

埼玉7

「茨城は埼玉より田舎」とするのは、当時魔夜氏(所沢)とチーフアシ(茨城出身)の間で「どっちが都会か」で争っていたから・・・という背景があるようです。

埼玉8

このあと主人公が「だめだ!麗には踏めない!」と悩みます。子供の頃から天上人として教えられてきたから・・・というのが理由。んなアホな!

というわけでとにかく埼玉侮蔑ギャグのオンパレード。もちろん全編通してならばこんなモンじゃありません。

ですがこのマンガは埼玉ギャグであると同時に、東京都民の持つ強烈な中央意識と地方出身者への差別意識や、様々な国で行われてきた人種差別へのパロディであり皮肉でもありますから、読むと地方出身者、東京都民ともに複雑な心境にならざるを得ませんね。僕のように地方から東京にでてきた者にはことさらです。
そういえばパタリロのメインキャラクターの多くが同性愛者だったり異能力者だったり、はたまたヒューイットのようにロリコンだったりと、マイノリティを多く登場させています。そしてその多くがマジョリティではないが故の悩みを吐露するシーンが出てくるのです。この奥深さや常に時代の先をいっている点、著作の再読耐久度のハンパない高さといい、魔夜先生はつかみ所のない奇才でありつづけると思いますね。
  1. 2009/05/22(金) 18:35:00|
  2. 魔夜峰央

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