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石田のしわあせなマンガの日々 第1回「情熱の赤い薔薇、そして大暴投」

なんかとんがった感じの職場で、とんがった感じの漫画に囲まれて、でもとんがった感じの人たちに囲まれて針のむしろ、いや漫画に囲まれて天国ですよここぁ。
おらといっしょにぱらいそさ行くだ、こんにちは、中野店少年コミック担当の石田です。

仏教・神道国のくせにくりすますなんてまるで女性器名称の如き破廉恥なイベントがまかり通り、上司に「なんかエロいことを言え」などとパワハラを受け、女性先輩社員の方々は静かなるドンやら国友やすゆきやらの新刊を待ち望み俺の女性幻想を打ち砕く。
そんな絶望的な状況に抗うための、強固なるラブストーリーを共に拝読してみましょう。

山田芳裕「大正野郎」

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『へうげもの』で一躍一般層に進出した、山田芳裕さんの商業デビュー作、日常コメディ。大正時代が好き過ぎて、芥川ヘアーにキメている大学生・平と、下宿先の人々の日常が描かれます。
が、こと終盤に至り、ヒロイン・ゆきちゃんとの恋模様がガーッと展開し…

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平の大正へのこだわりはまさに情熱的。
この漫画を読めば、芥川龍之介のことを「龍之介」と呼び始めるでしょうし、ドンキやセブンで買い物なんて恥ずかしくて出来なくて三越や伊勢丹に行かざるをえないでしょうし、ガムやフリスクより断然仁丹になるでしょうし、シャーペンやボールペンなんて使ってられませんジャケツの胸ポケットにはいつも万年筆です。そんなこだわり・熱意を恋愛に向ければ、もう異性なんてコロリですよ。
情熱的な方に是非ともお勧めしたい漫画。

新井秀樹「愛しのアイリーン」

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父母が結婚しろとうるさい→そうだ海外に行って女の子買って来て嫁にしよう→お嫁さんで初めて女の子との色んなことが出来るぞ!やったね!な異文化交流ラブコメ(ただし血まみれ)。
社会の中での孤立、でも孤独だからこそ分かち合える思いが、力がある、という新井英樹作品の大黒柱がもっとも端的に表されている作品だと思います。『なぎさにて』『空也上人がいた』で作家に興味が湧いて、『ワールドイズマイン』読んだら、次はコレです。
もしかしたら俺情熱的なんじゃないかな?と思ってる方に読んで欲しい漫画。

早見純「ラブレターフロム地獄」

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『ラブレターフロム彼方』+『地獄のコミュニケーション』+「単行本初収録作品」の、総集編的単行本。
大体何処を切り取っても血と暴力とセックス、な早見純作品の中でも本単行本収録の「くわえろ、死ね、蘇れ」は純愛を描いた作品、ともいえます。

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もう本当に「全て」を捧げてでも取り返したい何か、ってありますか?あなたの「全て」の範囲は何処まででしょうか?…まぁこんなに自分勝手な「全て」もねぇよ、って感じですけども…
情熱ってこういうことだ、って理想を掲げる方が読むべき漫画。

福島聡「6番目の世界」

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新境地『星屑ニーナ』ののち、新たな作品を熱望される福島聡さんの初期作を集めた短編集。中でも「UFO」は凄まじい威力。

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最近「ぐるりのこと」の橋口監督の新作「恋人たち」を観て、似た筋だな、と思い出した短編。婚約者を通り魔に不条理に殺された男たち。「恋人たち」において、主人公は法に則って戦いますが、「UFO」では暗い感情がただ爆発します。高校生の時分、この短編を読んであんまりにも悲しくて悔しくて泣きました。恋人もいないのに。
死してなお、情熱、です。

まぁ何にしてもあれですよね、クリスマスとか付き合うとかそういうことはどうでもよくって、とりあえず俺が声を大にして言いたいのは情熱だよ!ということなのです。


(担当:石田)



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新井英樹「愛しのアイリーン」こちらから。
早見純「ラブレターフロム地獄」こちらから。
福島聰「6番目の世界」こちらから。





  1. 2015/12/25(金) 11:00:42|
  2. 中野店石田

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