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今最も渋くて熱い男がコロコロコミックにいる




どうもこんにちは、中野店白石です。今回紹介するのはこちら。
ウソツキ!ゴクオーくん/吉もと誠/小学館(1~最新11巻)


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主人公は「ウソ」が大好きなゴクオーくん、舞台は八百小学校5年2組。実はゴクオーくんの正体は地獄のボス・初代閻魔大王で、人々の魂を裁くのが本来の仕事です。そんな彼が子供の姿で現世に降り、小学校生活を通して人間を観察するのが大元のストーリー。基本1話完結で、【トラブル発生→クラスメイトの証言からガサ入れ→ウソを使った誘導尋問で犯人を暴く→地獄に招待して舌を抜く→現実世界で本当のことを喋らせる】という流れ。ゴクオーくんは表紙通りの悪人ヅラで、しかも自他ともにつく「ウソ」が大好物。悪事を隠そうとしてシラを切る犯人を、おちゃらけたり脅したりして追い詰めていく、所謂ダークヒーローなんです。さて、ウソを使って暴くってどういうこと?という人のために第1話のシ
ーンをどうぞ。


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…とまぁこんな感じで、犯人がボロを出すような発言を誘導するためにウソを用います。こうやって書くと言葉のトリックめいていて難しそうですがそこは天下のコロコロ、児童向け漫画テイストに至極分かりやすく料理されてます。そしてヒロイン・小野天子(おのてんこ)ちゃんがこちら。


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先ほどの犯人(先生)に罪を被せられ、クラス中から非難を浴びつつ言った「ぜんぜん平気」という〝ウソ〟が、ゴクオーくんを本気にさせます。真面目でバカ正直で優しい女の子で、ヒロイン兼ツッコミ役兼狂言回しとして活躍。
そして第1話のラストにゴクオーくんが放ったのが激烈に渋いこのセリフ。


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ちょっとカッコよすぎないかコレ。最初読んだ時に「…えっ?コロコロだよなこれ?」と背表紙のレーベルを確認する始末。
何よりも魅力的なのが話の軸になる「ウソ」の多彩さで、失敗の隠ぺい、他人を陥れるための仕業、無知をごまかすようなものから友達を守るウソまで様々。敵役の犯人も、ガチャポンのレアを抜いて転売していたコンビニ店員とか立ち回りの良さだけでいいトコ取りしようとするイケメンとか、「あぁ…いるわこういうヤツ」というリアルなところを突いてきます。ではその中ですごいと思ったシーンを一つ。クラス対抗の大なわとびで失敗ばかりの雨地くん。足を引っ張るくらいならと仮病で離脱しようとした彼のウソを裁いたあと、敵と味方が言い争う中、いざ大なわに挑戦という場面です。


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「ウソツキ」をこんな節回しで使うとは…!!結局無事に飛べてハッピーエンドという反面、その裏で更にこっそりこのセリフ。


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成功したからいいけど、失敗してたら一生もののトラウマになってただろうねと呟きます。なんだかんだでゴクオーくんは事件を解決に導くので人気者なんですが、影で“もう一歩踏み込んだ深層部分”をちょいちょい差し挟んでくるのが怖いところ。そこに人間的な感性は無く、やっぱり地獄の閻魔大王、ダークヒーローなんだなぁと思います。なので、ゆうても子供向けやろなんて甘く見てると


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犯人側も“すなおなきもち”という凶暴さでグイグイえぐってきます。水面下にあるフリをした露骨なヒエラルキーとか、好意・嫌悪・劣等感・優越感・羨望・失望…。思えば小学生って一番利己的で小ズルく、かつ初歩的なこういう起伏に富んでいた時期かもしれません。ゴクオーくんは、まだうまく名前も付けられないような感情の揺らぎを、ほんとに10歳くらいの世界観で次々と明るみに引きずり出してきます。
大体1話で1人を裁くので、10巻まで達する頃にはクラスメイトの半数以上が一度裁かれています(無論、悪い大人や他の学校・学年の生徒も混ざりますが)。しかも裁かれた人は、弱みと称するには甘いような、もっとドロドロした愚かさや自分勝手さ、みっともなさを一度公衆の面前に晒しているわけです。だから“5年2組”というクラスの人間性というか、説得力がハンパじゃないんですよね。
さらにもう一つ。先ほどの画像にもチラッとある通り、ゴクオーくんは地獄で舌を抜いたあと犯人に「ウソのつけない舌(=本当のことを話してしまう舌)」を与えます。地獄での出来事は夢と捉えられ、ゴクオーくん以外に知る人はいません。よって、物語の最後にあるのは“自白”。発端となったウソをついた理由を、本人が自身の言葉で洗いざらい明かすのです。大人の場合は言い逃れの出来ない自供として、子どもであれば謝罪や和解という救いになります。むしろここで本音や真実を伝えたからこそ新しく何かが発覚することも。そして、一度登場して立ち位置を確立したキャラはその後も普通に出てくるため、一人一人に愛情と責任があるというか、クラスのモブが単なるモブじゃなくなっていきます。

ちなみにここまで書いておいて、ゴクオーくんが地獄で舌を抜く時に使う「悪漢舌(あっかんべー)」を始めとした必殺技の数々、ちょくちょく地獄に帰って執り行う激務、それを補佐する10大地獄長やなんやかやには一切触れていません。しかも4巻から登場するスカしたライバル天使ユーリィと天子ちゃんの魂を取り合ったり、ゴクオーくんが力を奪われて人間になっちゃたり、最近登場した二代目閻魔大王候補サタンが超絶な悪人だったりと気の抜けない展開だらけ。今回紹介したのはあくまで日常パートだけです。

小学生が人格形成の途上にあって性格も感情もまだ柔らかいままと考えれば、裁きを通して思い知り、悪事を謝ることで自分自身を軌道修正できます。漫画の中で描かれているのは主にそういう“成長”の姿。大人になっちゃうと誰もウソツキの舌なんて抜いてくれないし、それに起因するような短所も「こーいうトコだけはどうしようもない奴だな」とみなされるだけ。自ら気付くチャンスがなければもうそこに救いなんてないのが現実ですよね。

なのでゴクオーくんがやっているのは、“今のうちだから許される”ニヒルで優しい裁判なんです。

では最後に、全く関係ないけどめちゃくちゃ可愛かった児童会長・藤堂さんの画像と、天子ちゃんに語ったゴクオーくんの本音でさらば。


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***


★★★よろしければこちらもどうぞ★★★

大人の社会になった途端⇒闇金ウシジマくん 

ある意味似てるかも⇒学糾法廷 

「人間って…面白!!」⇒DEATHNOTE 


担当:白石

  1. 2016/06/11(土) 10:49:21|
  2. 中野店白石

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