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フルメタル・ジャケットの妊婦がずっとあなたのそばに飛ぶ




桜はもう散ってしましましたが、すごしやすい季節になってきましたね。この前、同僚の黒田さんと臼井さんと関口さんと一緒に仕事帰りにドンドンドン、ドンキー、ドンキーホーテにふらっと立ち寄ったら、どの煎餅が一番うまいのかという話になり、イチ押しのせんべいを各自買って交換し合うという、せんべいサークルが急遽発足されました。
ザ・醤油せんべいという趣の「三幸製菓 新潟仕込み」、白いところが意外とそんなに甘くない「雪の宿」、あとひとつなんだっけな。忘れました。僕がセレクトした「ふんわり名人 きなこ餅」は、臼井氏から「うまいけど、柔らかすぎる。これはせんべいではない」という講評をいただき、あえなく第1回チキチキ中野せんべい選手権で敗退しました。中野店コミックスタッフの長谷川です。

さて、せんべいとは何も関係ないですが、今回ご紹介する漫画はこちら。

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『WOMBS』全5巻 白井弓子/小学館/2011~2016年

2016年の日本SF大賞を受賞した今作。SF界隈では話題になっているのでご存知の方も多いかもしれません。タイトルの「WOMB」とは英語で「子宮」を意味する言葉で、文字通り妊婦たちがの話なんですが、そこはSF。少し、というかかなりセンス・オブ・ワンダーな「妊婦」たちの物語になっています。
あらすじとしては、地球から遠く離れた碧王星と呼ばれる惑星の第一次移民である「ファースト」は、 第二次移民の「セカンド」の襲来により、国土のほとんどを奪われていた。 今ではファーストの中の「ハスト」という一国のみがかろうじて残り、セカンドとの戦争を続けている。 この戦争では、碧王星の現地生物「ニーバス」の体組織(転送機関と呼ばれている)を子宮に移植し、 「飛ぶ力」を得た女性だけの特殊部隊「特別転送隊」が重要な戦力として戦争に参加していた。という感じです。主人公のマナ・オーガはその特殊部隊に入ってきたばかりの新米転送兵です。物語は、オーガおよび直属の上司であるアルメア軍曹、特別転送隊を中心に展開します。

なぜニーバスを子宮に宿すと空間を瞬間移動できるのかについては、ニーバスがそういう能力を持っているいるからなんですが、その瞬間移動能力の設定がまずおもしろい。さすがにどこにでも飛べるわけではないんですね。転送兵は現実空間に重ねられるようにして存在する「座標空間」という架空の空間を認識することができます。なぜ座標空間と呼ばれるかというと、座標=ポイントがところどころに存在し、そのポイント間を移動することで、転送兵は現実空間をひとっ飛びしているわけです。まあドラクエⅥで例えると、表世界と裏世界があって、裏世界の井戸なら好きなとこにに行けるみたいなものです。また、月が出ているときしか瞬間移動することはできません。1巻の書影のオーガの後ろにあるゴツゴツした白い隕石みたいなものが、この惑星の月です。この歪な形をした月も重要なファクターですね。


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今でこそ、軍の中でも最重要な部隊として扱われている転送部隊ですが、ほんの少し前までは、死刑囚がやらされるような過酷な環境でした。当時は、転送技術の研究も未熟で、転送する際に周りの空間を削り取る作用を利用した人間爆弾にするしか使いみちがなかったりしました。


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人権の無さハンパないですね。それに比べれば今では、フルメタル・ジャケット感溢れる職場ではありますが、誇りと人権という概念がある世界にまでこぎつけました。


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その後も、セカンドの代表のAIおばちゃんのセリフがいちいち煽りとして優秀で、思わず写真を撮って自分の煽り画像フォルダに保存したり、


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転送機関でしかなかったはずのニーバスを人工的に育てて、さらに強力な転送兵を作ろうとするマッド・サイエンティストがでてきたり、

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バースセンターと呼ばれる人口子宮で人間の赤ちゃんを育ているはずの場所が、とんでもない動物・ニーバスおよび人体実験の場であったり、


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追い詰められた転送部隊の部長がサラッと爆弾発言をしたあとにリアルに爆発したりと
万人が楽しめる内容になっています。


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特に最終5巻の詰め込み具合が凄まじく、ニーバスのボスとアルメア軍曹の最後の戦いや、SFと言ったらやっぱり広くて素敵な宇宙だよね作戦や、こんな後味の悪いエピローグある? 普通エピローグって全部終わって、あの時の仲間で元気なやつ死んでしまったやつ、色々いるけどあの頃はあれで楽しかったな...みたいな感傷的なやつじゃないの!? という驚きの連続です。ここまで読んで、「なんかよくわかんねーな。SFあんま興味ねーし。それよりメムメムちゃんの更新まだ?」という方も、最後まで読めば自然と何もない空間をグッと握って転送兵たちに思いを馳せること間違い無しなので、是非読んでいただきたいと思います。




『WOMBS』はこちら

その他白井弓子作品はこちらからどうぞ


(担当:長谷川)
  1. 2017/04/26(水) 10:24:42|
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