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僕たちフリーゲーム世代! -読めるゲーム物語の世界-




昨今、様々な次世代ゲーム機が普及しコンシューマーゲームも進化を続けています。
ですが、スマホを媒体とするソーシャルゲームがその勢い止まらず、
据え置きゲーム機をいまや食って負かそうとする勢いです。
担当は、正直裕福な家庭ではなかったため持っていてもPS2。携帯機ではPSPと3DSが限界でした。(しかも中古)
そんな中、パソコンで遊べる。しかも無料でDLできるフリーゲームというものがあることを知りました。
きっかけは、某動画サイトで見た人気のゲーム実況動画でしたが、素人の方が作られたゲームとは
到底思えないほどのクオリティに「なんという振り込めない詐欺だ!!これがタダなんて!」と心底驚きました。

頒布されているフリーゲームの多くは、大手ゲーム作成ソフト「RPGツクール」などで作られています。
ただ、音楽素材やエフェクトなどは素人製のフリー素材を用いているゲームが多く、
同じ素材をどこに使うかによって演出が変わってきたりと、作り手の腕の見せ所的な感じが
とてもハングリー精神に溢れていてどのゲームも軒並み作り手の個性で輝いて見えます。

中でも、フリーホラーゲームの物語性や世界観の独特さは目を見張る物がありました。
ただただ怖かったり驚かせてくるだけではなく、厚みのあるストーリーにより深まる数多の世界観。
泣いたり、嬉しくなったり、絶望しか残されていなかったりと、作り手によって結末の傾向が
違い、最終考察をプレイヤーに委ねるようなエンディングがある場合もあります。

今回はそんな新しいジャンル。フリーホラーゲームの中でも、
特に世界観が確立していて書籍化されている
何作かをご紹介しようと思います。



まずは、こちら


0520画像1

『霧雨が降る森』
泣けるフリーホラーゲームの代表作と言ってもいい作品です。
両親を事故で失った主人公・シオリが自分のルーツを辿るうちに
阿座河村という寒村へと訪れ、その村に伝わる
伝承"ことりおばけ"が引き起こす怪奇現象と対峙していく物語です。
どのEDに辿りついても、ひとつの物語として完結していて
どの結末も違った意味で泣けるととても評判になった名作です。
主人公・シオリと、村で出会う不思議な青年・須賀が選択する未来に注目です。


0520画像2

『殺戮の天使』
「霧雨が降る森」作者の2作目です。
ビルの地下深くに軟禁されていた記憶喪失の少女・レイチェルは
「このビルから脱出したい」という利害の一致により、大鎌の殺人鬼・ザックと手を組むことに。
身体能力に富んだザックと頭脳明晰なレイ。それぞれの役割で互いを補いながら、
各階に待ち受ける卑劣な罠や個性的な殺人鬼をかわしビルからの脱出を目指します。
前作の森からうって変わって閉鎖的な殺人ビルが舞台となっており、立ち塞がる敵も
異形のものどもではなく、殺意を持った人間と言うところでまた大きなドラマがあります。
無事に脱出したら、自分を殺して欲しいと願う犠牲的なレイチェルと、約束したザック。
二人の間に新しい感情が芽生えることがあるのか、そこに注目です。


0520画像3

『被虐のノエル』
同上作家の3作目です。
力を尽くしたピアノコンクールで優勝を逃してしまった名家の令嬢・ノエルが、
市長の甘言に惑わされ両手両足と引き換えに悪魔・カロンと契約してしまいます。
弱った心につけ込まれ、生者としての立場、愛するピアノ、なくてはならない四肢を
失ったノエルは、深い悲しみを怒りに変え、同じく市長に弄ばれ憤慨していた
大悪魔カロンと共にすべての元凶である市長への復讐を誓います。
前2作と違い、激情的な主人公が据えられており、恵まれた環境で生きてきたノエルが
どんなことをしてでも市長を地獄へ叩き落すため「魔女」に身を堕とす描写は
傍らに居る悪魔の所業すら霞む程の苛烈さを垣間見ることができます。
本編は未だ完結していませんが、彼女が悪魔カロンと共に茨の道を行くことにどんな結末が
待っているのか期待に胸が膨らみます。


0520画像4

『月光妖怪』
街の時計台で月の光を浴びると、二人の心は溶けてひとつになれるというおまじないにより
本当に体から心が溶け出してしまった少年カレルが、自分と同じく時計台へと歩みを進める
少女ユーリアの行く手を阻むためにありとあらゆる"恐怖"の演出を仕掛けていくという、
ホラーゲームにしては珍しい作品です。主人公は、ホラーの驚かす側となって意中の少女や
街の人がバッドエンドへ向かわぬように最終目的地から遠ざけていくといった物語。
ゲーム性がとても高い序盤と、ストーリーが急展開を迎える後半との緩急が飽きさせず
結末まで連れて行ってくれます。ロマンティックさが群を抜いている作品です。


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『マッドファーザー』
ドイツ郊外の大きな屋敷で謎の研究を続ける父と暮らす少女・アヤが
大好きな母の一周忌に、立ち入り禁止の部屋で父の狂気を垣間見たことから始まる
悲しい家族の物語です。父母と娘、そして美人の助手。登場人物が非常に少ない中でも
かなり物語の密度は濃く、そしてあがいても救いようのない悲しみに見舞われる本作。
気を抜いていた最後の最後で身の毛がよだつほどゾっとしたのはきっと担当だけじゃないはずです。


0520画像6

『クロエのレクイエム』
天才音楽家と言われた少年・ミシェルが、何故か逃げるように辿りついた館で
一人の少女・クロエと出会います。彼女はこの館に呪われていると言い、
解放されるにはミシェルの力が必要だと助けを求めており、ミシェルは不思議な少女クロエと
協力しながら、館にまつわる陰惨な物語をすこしずつ紐解いていきます。
幼過ぎる二人だからこそ耽美に映る関係性が、凄惨な真実とのコントラストで
よりいっそう悲劇感を加速させています。一度この作品を知ると、劇中曲として使われている
クラシック音楽を聴くたびに思い出して泣く羽目になりめっちゃ大変です。


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『いちろ少年忌憚』
放課後に一人でこっくりさんをしていた少年・いちろが、とある質問をしたことにより
八十上学園の中に閉じ込められてしまいます。幼馴染のとおこ、変な先輩・清丸らと共に
超常現象的に閉鎖空間となった学園を脱出するため学園の七不思議と戦います(物理)。
学校の七不思議っていうまさにシンプルイズザベスト!って感じのホラー要素が
非常に分かりやすくてよいです。家庭科室とか理科室とか特別教室のあの独特な怖さって
一体何なんでしょうね。あとトイレ。趣味こっくりさんという初撃のインパクトからは
想像ができない程、後半のいちろは格好いいです。



他にもまだたくさんあるフリーホラーゲーム。
メジャーどころでいえば、美術館を舞台にした「Ib」や、青い怪人に追い掛け回される「青鬼」。
森の中の館でエゲつない罠と殺戮に見舞われ、衝撃のEDを迎える「魔女の家」など
多くのフリーゲーム愛好家がプレイしてきた伝説級の作品がたくさんあります。
そのどれもが無料頒布のため攻略本とか出ておらず、作者は一般の方。
しかし、情報量が少ないからこそ、無限の解釈があるというのが
フリーゲームの非常に良いところだと思います。
ちょっとした演出や、数あるEDにプレイヤーへの想像の余地が残されていて、
一欠けら見つけるだけで作品の余韻に浸れるというのも大きな魅力。
そして、何より企業や第三者の介入がなくクリエイターが自身の想像力をフルに使い、
誰にも表現を邪魔されることなく、作りたいものをイチから作った。
そんな純度の高さがフリーゲーム界に数々の名作を生み出している所以なんだなと思いました。

ご紹介したものはごく一部ですが、書籍として発刊されているもののほとんどは
読みやすいソフトカバー単行本サイズで出ているので是非探してみてください。



(担当:まりな)
  1. 2017/05/20(土) 11:00:31|
  2. 中野店まりな

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