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みどころ、が素晴らしくポイントを突いている

また美味しんぼの話で恐縮なんですが、この「美味しん本 究極の反骨LIFE」は本の半分を全話のデータリストとして収録しています。最初チラ見したときは、話のタイトルとかるーいストーリー紹介なんだろなと思ってたんですが、ここにある「みどころ」が美味しんぼ好きにとってはホントに見所すぎるので拍手を送りたい所存なのです。
たとえば美味しんぼの初期エピソードの中でも印象が強い生ガキの話「鮮度とスピード」では、恩人に美味しいカキを食べさせてあげたいと、山岡が暴走族のバイクに2ケツして遠方よりカキを運ぶ・・・というストーリーですが、ふつう「みどころ」というのであれば、危険を顧みず最上の味を味あわせるために飛び出した山岡を称えるはずです。しかし

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「もっともなご意見で場をしらけさせる雄山」のほうが「見るべきシーンである」とみどころ執筆者は突いているのです。感動する部分や考えさせられる部分ではなく笑えるところ、突っ込むべき箇所、何コレ!? というシーンをより重視して「みどころ」と解釈しているわけで、これはすばらしいスタンスです。すくなくとも「美味しんぼは食に対して本当に真摯だよな」とか「海原雄山や山岡の食に対する美学はすさまじいな」と感心する層よりは、美味しんぼ好きだけど好きが高じてネタ的に見るようになったジャンキー寄りのスタンスですね。

たとえば富井副部長といえば舌禍と酒乱。この二つでトラブルを招いてマンガ界屈指のダメ上司として有名ですが、

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やっぱりかばう谷村に対して批判的です! 設定や物語の展開に対しオフィシャルブックのほうで「そりゃないよ」という事態っていうのは、相当常識から考えても富井副部長の酒乱ぶりはイライラするということでしょう。ほかの「みどころ」でも「これだけの酒乱キャラはめったに出てこないから、富衣服部長だけは禁酒したりしないように願うばかり」的なことも書かれてました。そのとおり、いくらイライラしてもまじめになったらそれは富井副部長じゃないのです! 

山岡の一張羅だった黒のスーツについてもチクリ。

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この話なら輸入レモンの安全性についてが話の主題なんですが、そうじゃなくて「ハイキングにいってるのに何で山岡ひとりだけ黒スーツよ。TPO考えれ」というのが「みどころ」だ、といいきるピンポイントさ。
そして結婚してすっかり尻にしかれるようになって、オフの日は黒スーツを着なくなった後年に対してはこの痛快なツッコミ。

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「はい、今日はこれを着ていってね」とゆう子が渡してるんだろう、というその服装がコレ。

山岡7

これは確かに山岡チョイスじゃないですよね。

さらに意外に傍若無人というか、思ったことをズバリいうゆう子に対しても容赦ない。

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本人目の前にして「気持ち悪い」。素直というよりはただの毒舌です! このシーンのギャップ、いわれてみてはじめて気がついたくらいです。

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浮浪者と一緒に酒飲むようになったゆう子に対し「山岡ワールドにひきこまれている」という言い方もいいですね。まさか山岡自身が後年、栗田ワールドに逆に引き込まれることになるって誰が予想したんだ。山岡ワールドがそのまま継続してたら間違いなく今でも山岡は独身でしたから。

ほかにも当然、雄山に対しても鋭いツッコミが。

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「それにしても短気すぎ」は物語の根底を揺るがす発言ですが、これは富井副部長の場合と同じで「しかしそれでなくては美味しんぼではない!」という強い愛が感じられます。このほかにも雄山みどころ旗草なりましたが、そっちは次回に回しましょう。

さらには原作の設定ミスに対しても「みどころ」はあるゾとばかりに

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たしかに披露宴の料理を、新婦に横恋慕してた男に任せるのは尋常じゃない空気読めなさです。これもみどころ執筆者に指摘されるまで僕、気がつきませんでした。

もちろんこんなみどころセレクションばかりじゃなく、ふつうの紹介が大半なのですが、中にはこのように執筆者のツッコミ的な視点が強調されたみどころが散見され、それが実に「みどころ」なので、僕なんかは「そう、そこまさにみどころだよ!」と小躍りしたくなるのです。オフィシャルブックなのにこの若干ネタ的な方向に針がふれててしかもイヤミじゃないあたり、中の人はそうとうヤリ手ですね。このオフィシャルブックを買うような層は当然美味しんぼを読み込んでいる層ですから、もう一回「こんなシーンあったか!? 」と読み返させるのがこのガイドブックの意義。そう考えればまさに「みどころ」の趣旨を完遂している出来具合といえます。もちろん美味しんぼビギナーにもこれだけ突っ込みどころを指摘してるわけなのでオススメ。

それにしたって小学館はゴルゴのオフィシャルガイド「ゴルゴ学」を出版したときにも「ゴルゴは仮性包茎ではないか」というどうでもいいネタに数ページ費やすなど、まじめとネタの振れ方が絶妙ですね。この辺、あまり面白味がない講談社のガイドブックとはかなり差が出てるなあと感じてしまいますな。
  1. 2009/07/14(火) 17:26:05|
  2. 美味しんぼ

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