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岩井の本棚、SAHRAの本棚

スタッフがマンガ界のニュースとおすすめマンガを紹介します!

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切り抜きアート

つい先ごろ、北公次が亡くなりましたね。

僕ら昭和末期っ子にしてみれば、北公次といえばフォーリーブスの、ではなく「光GENJIへ」シリーズの著者として、の存在のほうがおっきいでしょう。

それまでもジャニーさんに関してはホモゲナイズド濃厚牛乳な噂話は漏れ聞くところでしたが、あくまでも事情を知るは一部のみ。ボクはジャニーさんにホモ行為をされたんだ!と激白するこの本はジャニーさんはホモ→ジャニーズの少年たちはお稚児さん状態→光GENJIもじゃあホモなの!?という疑惑を呼び、ほんの一時期ですがたしかに光GENJIの人気が落ちた・・・と記憶しています。僕もあれ読んだんですが、なぜかマッチのハダカ写真とか、こりゃマジ、って思うような写真が入っててオオッとなりましたな。
ただジャニーズの全員がホモ、とは書いてなかったし、北さんの持ってるジャニーズ情報もあまり新しくなかったので、独白としては意味があったけれども全体としては微妙な読み物だったと思います。

本の半分くらいは過去のそういった忌まわしい出来事、としてですが、半分は自分のプロモーションで、日本のジミヘンと言われた中野重夫とボクが組んで音楽やってるから来てね!だの、俺の音楽の思いはホンモノ、だの、ボクがこんなになったのはすべてジャニーとメリーのせいだ! って感じで、自分が堕ちてった(覚醒剤はじめ、フォーリーブス解散後の氏はけっこうな堕ちっぷりでした)のをすべてホモ行為に帰結してるのが、ちょっと違うなと思いましたね。その後何作もこの続編を出しましたが、あまり新しい情報がさらけ出されることもなく、あいかわらず自分が求めるホンモノの音楽の話ばっかになってったと記憶してます。

しかし事務所公認ホモ情報なんて、今だったら二次創作を生む大いなる船出となったのでしょうが、当時は「諸星クンがホモ?ありえない!」とファンが号泣したりで、この本、かなり憎まれたんですよ。覚えてるけれど、事実をありがとう!って感じじゃなく、余計なこと教えやがって!って女性の方が圧倒的に多かったな。そもそも自分がされたホモ行為はともかく、光GENJIがホモだという確証はどこにも書いてなかったんじゃなかったっけ。そういった意味では「北公次人生を語る」というタイトルでもよかったわけで、便乗暴露本といわれても仕方がないのかも知れませんが。

さて、光GENJIの人気は当時確かにものすごかったんですが、人気があった証明ともいえるこんな本が出てる人はあまりいないかもです。

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そう、当時はね、こういう公認のコミックが出たもんなんですよ。80年から90年代の流れ。アイドルコミックの最後あたりじゃないかな? だってSMAPあたりはこういうの出てないんじゃない?

で、このテのシリーズの何が好きかっていうと、やっぱりこういうのですね。

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「キャハハ」「ペチャクチャ」・・・しゃべってるって、もうちょっとほかに表現できなくないのかい! 

こういう楽しげな「公認だから潤沢に使える素材を、妙にムダな使い方するあたり」。これはマンガで容易に表現できることを、なぜ実物を使ってまで壊すんだ! プロ野球モノから始まって、この手の「本人実写コマ取り込み」って罪深いですよ。こんなにマヌケなものはない!

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手のところ見てください、ここだけペン画です。なんかね、こういうスキのあるあたりというか、そういうマヌケさがね。地方局の静止画CMを思い出すようですよ。特にこれ!

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バク宙してる、というシーンですが、なにこの「止まってる」感! 躍動感ゼロですよ。これだったら、動きの線が使えるだけ、よっぽどマンガ描写の方がいい!なのになまじ実物が使えるからこういう手抜きをする。実物はね、動画だけでいいんですよ! こっちがマンガで描かれている方の光GENJI。

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ちゃんと誰が誰ってわかるでしょ? デフォルメでありつつ分かりやすい似顔絵。そこに混ざる実物の違和感たるやもう・・・。実写使うのがサービスだと思ってるからこうなるんですが、実写はカラーのグラビアであればよくて、作中にはあんまり必要ないんですよ!

しかしこういうアイドル本のせいか、こういう仕事してるとのりピーのときに「実写コミック版出てなかったっけ」などと探してしまうのが職業病ですね。のりピーなんて当時の存在感考えると、この手のコミック出ててもおかしくないんだけれどなあ。

  1. 2012/03/15(木) 23:19:31|
  2. 古本ネタ

花沢健吾感嘆!!

今日は天候不順ですが、それでも中野店では5000冊近い数の本を買取しています。そのうち、今日は花沢健吾が帯で推薦コメントを書いてるマンガが3冊あったんです。

花沢氏はわりと帯の推薦文に担ぎ出されやすいのか、よく見かけますが、今回のこれはちょっとと思った。

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僕らは花沢氏が推薦した本で、市の世界観を共有したいわけです。ボーイズオンザランに夢中になっていたときに、氏が新井英樹の作品の復刻の帯に名を連ねていてやっぱりと思ったし、元町夏央の本の帯に名前が入っていたときにもやっぱりと感じた。日々ロックの推薦でもああ、あるなと思ったのです、が、今回は趣旨がわからなかったんですよ。なんで花沢健吾がヤンキー系少年画報社の、それもコテコテの闇金融マンガに対して推薦を?悩みつつ背を見るとこれ。

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これはないよ。作者名が読めないじゃん。ていうか、偽装だよここまで行くと! 偽装というかサ○といわれても仕方がないレベルです。間違えて買った人いると思うな・・・。 だって背だけだと花沢健吾の著作みたい。
ご丁寧におなじ花カンムリの苗字なので、オビが多少ずれてて、したにも同じように書いてあるんだなと錯覚ささせます。

本屋的に言うと、この本は帯がこんなで作者名が帯から見れないので、棚に入れてもお客様が調べられない。だったら視認性と検索性からいって面だしするか・・・って追い込まれる気もするし、それを狙ってるのかも知れません。

で、ぼくらはそれを知りつつ、さらになぜ花沢健吾が推薦するのかを知りたいのですが、読んでみたら、正直ヤンキン色ににしめた闇金底辺生活者モノとして優れているわけじゃない、正直コンビニ本のオムニバス作品と対してかわらないのかな・・・という出来でした。読んでも何故花沢氏が?というのは謎だったのですが、あとがきを見て納得。

作者の藤原ひとしと花沢健吾は山本英夫のアシスタント仲間だった、と。帯の裏を見て「フッシー初単行本おめでとう!」で馬鹿でかく「花沢健吾応援!」・・・そりゃ間違ってないよ。ないけどさ・・・ああ、縁故ですか!

ぼくは売るためにあざといことをするのは別に否定しません。だからコネで帯というのは前々否定しません。

ですが、帯でもともとの作者名がまったく読めず、帯を取らないと本来の作者名が読めないというのはまず作者本人を損なっているのであまり感心はしません。そしてそこに、何十倍もネームバリューのある作家の名前を記すというのは・・・。

で、このブログを読んだ人が覚えておいてほしいのは「ダマされるな」ではなく、それもそれで今のコミック界の商売の仕方のひとつなんだなということです。

それにしても、あとがきで花沢氏とおなじカマの飯食った仲間なんだってことは、隠したってよかったわけで。というか、隠した方がハクがついたわけで。それをあえて触れたのが、この藤原さとしさんなりのこの扱い、装丁への抵抗だったのかもしれないですね。
  1. 2011/11/06(日) 22:53:43|
  2. 古本ネタ

更新しました

しばらくぶりの更新になりますが、何故更新できなかったというと、そう、いま宇都宮店に出張中でちょっと忙しくてなかなか・・・というわけでして。
大宮駅から新幹線でたった25分とわりに近いところにここ宇都宮はありますが、メロンブックスさんやアニメイトさん、ボークスさんなど名だたるショップの各店が集うここフェスタビルの4Fに、まんだらけ宇都宮店があるのです。僕の故郷新潟にも、こういったおたくビルが出来たと聞きますが、街の雰囲気含めて似ているところは感じますね。

で、しばらくぶりに更新だと意気込んだら、気がついたらFC2から一番上に広告入れられてますがな。新規にブログかかないとイヤなことするぞ、すなわち広告入れる、というのは、広告主としてはどういう心境なんだろうなあ・・・と思うが如何。

だってこのコラムときたら基本マンガネタ、それも下劣な、というものですよ。

もちろん来られる方もそれなりにそれなりの変態紳士系・・・身にまとうのはブリーフにネクタイのみ、耳にはGRADO、繋がってるのはDATウォークマン(もしくはHiFiman)、小脇には東スポと漫画ゴラクと快楽天、リュックからはポスターがはみ出ている・・・くらいの読者を想定しているのですが、そこに「銀座カウンターレディ募集」とか書かれてもな、と思うわけですよ。だいいち書いてる僕が銀座に行ったら自警団に「ゲラウト!」と怒鳴られて射殺されそうなオーラが出てるのに。ここはぐっと落として「十条・板橋居酒屋マン短期募集」くらいじゃないと。

さて、年始にふさわしいかどうかはともかくとして、年始に2つだけ品物を出そうと思います。

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「帝愛ユニフォーム」

闇金ウシジマくん・いまの話の前章で、丑嶋の同級生・竹本が押し込められているタコ部屋が「誠愛の家」というのですが、これ初めて見たときやっぱり思い出すのは「帝愛グループ」でしたね。班長が私服を肥やすためにカップラーメンを何倍もに吹っかけて売るとか、過酷過ぎる労働で体がやられるとか、帝愛リアル版というか。

さて帝愛とはなんぞやというと、ご存知「カイジ」シリーズ第2作目・パチンコ「沼」編の冒頭の3巻くらいまでに収録されている「地下チンチロリン編」であきらかになった、前編・賭博船エスポワールの主催者・利根川のさらに上の会長・兵頭が収める一大財閥です。

とはいえまっとうなものではなく、拝金主義どころか金至上主義。そしてものすごい競争主義。帝愛グループでのし上がると、何がおきても安全な地下に巨大なシェルターを持つことが許されるというくらいです。日本ではなかなかない発想ですね。
で、その地下シェルターは誰が作るかというと、低愛グループに多額の借金を持つ者たち。借金分の期間地下で穴掘って灰燼で肺をやられ、手元にはわずか9000円(9万ペリカ)しかのこらないという地獄のような生活なのです。

その帝愛グループの制服である作業着が入荷しました。なんでもヤンマガで読者プレゼント用に作られたものということで、胸にはでっかく「帝愛」の文字。半そでシャツ、色は薄緑、未着用です。

ブツとして粋というか、カイジで作るんならこれでしょ!と迷いなく選ぶあたりのセンスにバンザイですね。盛り上がるなあ! 一番くじ「カイジ」作るんなら、

E賞 Eカードor限定ジャンケンカードorペリカ札束型メモ帳
D賞 耳につける鼓膜破り装置(リモコンつき)or焼き土下座ミニチュアセットor限定ジャンケン時のグーチョキパー電光掲示板ミニチュア 
C賞 「ざわ・・・」擬音つき黒服3体フィギュア(トランシーバー・焼きコテつき・きゅんキャラ)or遠藤・利根川・兵頭3体セット(花束・ティッシュ箱つき(きゅんキャラ)
B賞 すっぱだかで股間がもやっとした色で塗りつぶされているカイジフィギュア(ミニチュア石田さん付)or鉄骨の上を走る佐原フィギュア(突風で落ちるときの驚愕顔つき) 
A賞 可動カイジフィギュア帝愛ユニフォームバージョン 100ミリビール缶・焼き鳥・チンチロリンつきセット

・・・どうでしょう、バンプレストさん!! 俺、パチンコの当たり演出もそうだけれど、一番くじの設定考えるのも向いているかもしれないな・・・。個人的にほしいのはやっぱりC賞のきゅんキャラの利根川ですね。

この帝愛、どういう心なのかは分かりませんが、ここまで搾取されるとむしろそこに属して身も心も捧げたい、という心境になってしまうことはあるのではないかと強く感じます。かつて三国志フェアの旗を紹介したことがありましたが、作業するときに帝愛ユニフォームを着ると作業効率は目に見えて変わるんじゃなかろうか! 未着用です。1月2日に出します。

「コミックドラゴン 士郎正宗NEURO HARD掲載号全話セット」

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またずいぶん懐かしい色彩だなーと思う方も多いやもな90年代カドカワなセットです。ドラゴンマガジンで連載のラノベ(当時はラノベとは呼ばれずファンタジー小説とかジュニアノベルと呼ばれてましたが)や、OVA化された作品のコミカライズなどメディアミックスとコミカライズ中心のコミックスが月刊コミックドラゴンです。統合されて今のドラゴンエイジに繋がる、富士見ファンタジアの系列ですね。

連載陣はというと奥田ひとしに麻宮騎亜、見田竜介に円英智・天王寺きつね・田沼雄一郎あらいずみるい、MEEと90年代満喫なラインナップ。電撃系もそうだけれどこういうの作ろうとすると構成員がどうしてもアニメーターとエロ漫画家になるんですね。そんな中にあの士郎正宗も入っており、月刊誌なのに別格扱いで不定期連載していたのが「NEURO HARD 蜂の惑星」です。

未来の地球は他惑星生物とのコンタクトも進んでおり、調査も行っていた。蜂が支配するある惑星に不時着したクルーは・・・という話だったと思いますが、内容はマンガオンリーではなく文章での説明、設定などをともにしたコンテ的なもの。たった数ページではありますが内容は濃いです。

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(NEURO HARD 蜂の惑星掲載号に関してはこちらのサイト様が詳しいです)、とはいえ例によって例のごとく、不定期に連載されきちんと終わらずに消えてしまったので単行本にもなっていませんし、あんまり知名度は高くないのではないでしょうか。
とくに事実上のラストになった94年6月号は表紙も士郎正宗で特集号なのに「次号から4号お休みします」「戻ってくるから心配しないで」ということばを最後に未完で終了。「心配しないで」っていうのはみんなが終わるのかなあ、と危惧してるのが前提の発言だと思うのですが、やっぱり心配しといて損はない結末になってしまいました。

近年は新作のイラストは精力的に公開されていますが、設定、背景、キャラクターや歴史など世界観を構築することをあまり行っていないので、未読のファンの方にはオススメです。

今回は掲載されたコミックドラゴン10冊分(92年1号~94年6月号まで)を全話そろえました。



これに限らずですが、90年代以降のマンガ雑誌に関しては、現状でスペースの問題から、取り扱いのないマンガ雑誌が大半です。たとえばコミックドラゴンも、これ以外の号はほとんど買取出来ません。ただ、今回のような未収録作や何か特別なものが掲載されている号に関しては積極的に買取をしています。

家に大量にマンガ雑誌があるんだけれど・・・という場合は、捨ててしまう前に是非まんだらけにご連絡下さい。よろしくお願いします。

ブログのほうはそんなに頻繁に更新できないかもですが、マイペースにやっていこうと思います。ツイッター(右上)もやってますし、相変わらず雑誌「SPA!」にて「マンガ極道」を隔週で連載中です。単行本「マンガけもの道」もでてせわしい2010年でしたが、今年も当コラムをのぞいていただいてありがとうございました。
2011年は恒例の「まんだらけスタッフが選ぶマンガベスト」を年明けてすぐに掲載しますので、こちらもご期待下さい。

それでは(早いですが)良いお年を・・・。
  1. 2010/12/30(木) 20:00:00|
  2. 古本ネタ

8/14にでるもの2

さて、8/14日に出す予定のものの続きです。

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この画像だけではなんのことやら分からないと思いますが、アダルトゲーム「スマガ」のキャラクターのねんどろいど化が企画され、そのときに組まれた主要ヒロインキャラ「スピカ」「ミラ」「ガーネット」3名の設定画です。企画は結局ボツになったとのこと。キャラ3名分合計7枚、すべて出力で直筆部分はありません。

しかし、いまの人気を考えると数多考えられ練られたであろう「ねんどろいどにならなかったキャラ案」がこうして世に出ることは稀だと思います。最終的にどの程度まで企画が通っていたのかは分かりませんが、幻のねんどろいど企画として資料を見てみたい人は多いのでは。

ちなみにスピカの近似値としてはらきすたのこなた。ミラは「きょん妹の頭部+こなた」でハメコミ合成でモデリングされています。

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以前も紹介した泉晴紀の新書読み物「便所はどこだ!」。一冊丸ごとウンコ、下痢、公衆便所、立ちション、便座です。マンガも収録されていますし、なかなかの読み応えありです。泉昌之コンプリートを目指すとなるとたぶん難関になる1冊でしょう。

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拙著「マンガけもの道」でも取り上げた爽快なバカサッカーマンガ「スターダスト11」。チビ男をバットの代わりに振り回して顔面でボールを蹴る、シュートにあおられて上空100メートルまで飛ばされる、11人中半分以上が大怪我してるのに試合続行など、なんも考えてないのを勢いで全て「アリ」にしてしまうこの腕力。昨今の少年マンガに失われた種類の筋力でしょう。破天荒なのも当然、作者こうのこうじはあの「マウンドの稲妻」のゴッセージ」ですから。

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カラスヤサトシが「カラスヤサトシ」中で、前売れない漫画家だったときにはその編集部で散々センスやら言動を嘲笑されバカにされ屈辱を味わった旨を記していましたが、ではその前の掲載誌はというとコミックアレ!、親会社はマガジンハウスなのです。
そりゃオサレなマガジンハウスのスタッフからしてみればジーンズをボロボロまではき、ベルトのかわりに荒縄を使い、金を惜しんで自転車で田無から総武線沿線まで走ってしまうようなカラスヤサトシとあうわけもない。コミックアレ!が廃刊になったため両者の縁は切れたのですが、それがなくとも縁が続いたのかどうかは微妙ですね。
そのコミックアレ!の連載をまとめたカラスヤサトシの初単行本は片岡聡名義での「石喰う男」。当時ほとんど売れなかったようですが、ギャグセンスはというと「カラスヤサトシ」1巻と2巻のころの「なんといっていいか分からない間」「もやもや」を提示していくようなギャグセンスにあふれていて、面白いです。爆笑するというものではありませんが、気になって何回か読み直してしまうような種類の本ですね。
この「もやもや」が「カラスヤサトシ」をこなし売れ知名度があがっていくうちに薄くなってしまったのが残念です。
あれだけ売れても、一向にもやもやが消えてなくならない福満氏のすごさはカラスヤサトシと比べてみると分かるかもしれません。いまのカラスヤサトシよりも「おのぼり物語」以前のカラスヤサトシが好きという人にはお奨めです。

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最後はというと、マンガではありません。遊佐未森のツアーパンフ「空耳読本」の1~5までです。

遊佐未森はエピックソニー時代、シュワルツネッガーがヤカンもってポージングするカップヌードルのCMのタイアップ曲で注目を浴び、独特の歌唱法で90年代のネオアコ層とアニソン層に人気を博していました。

その遊佐さんのツアーパンフは布張り金箔押しという豪華な作りで、3000部限定で販売されていたのですが、毎回必ずツアーで購入していた方も少なかったのかもしれません。ツアーパンフコレクションをしていた友人もハルモニオデオンツアーの1部目は持っていなかったですし、人気にかげりの出てきた「モモイズム」あたりも同様です。

今回は1~5号までまとめての販売ですが、空耳読本という冠のツアーパンフでは6の「水色」ツアーまでだったかなという記憶です。「水色」はケルトミュージックのナイト・ノイズとのセッションをしており、まだケルトが流行していなかった日本ではけっこう異色だったのですが、水色発売からしばらくしてから両者でまわったツアーではナイト・ノイズの演奏がとにかくすごかったという印象があります。

それなりに古いため、内部に若干シミがありますが、痛みやすい金箔はほぼ、無傷です。



いやあ集まったものを挙げていってみたら、ガロ系の私家本からねんどろいどのボツ設定まで。もう次にはどんなラインナップになるのか想像もつきません。

いずれも8/14日に本店2のショーケースに出します。マンガを読み続けていった細い細い先の道にあるニッチ過ぎる要求にこたえるのは最終的にネットなのかもしれませんが、僕はそれに少しでも抗いたいですね。今回のラインナップを見て、自分もこんなものを探しているんだけどという方は、是非教えていただければと思います。

  1. 2010/08/12(木) 00:16:25|
  2. 古本ネタ

8/14に出るもの

さて今年もコミケが間近。まんだらけにとってはGW・年末年始に並ぶ大商戦なのですが、僕の元に集まってくるものは相変わらずニッチ。ニッチなのです。

僕の担当する本店は一般商業マンガのお店です。プロデビューしていないものであればたいていは男性同人誌に。そしてレア化したものはビンテージにと店舗の担当が異なるので、本店はプロデビューしてビンテージには達していない、という中間ラインのものが多くなりがちです。ですので「微妙にレア化」というラインを攻めようとするとラインナップが自然に隙間隙間にと落ちこんでいきがちになってしまうのです。

さて今回も非常にニッチなラインナップでコミケを飾りましょう。

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菅野修「象を見た男」特装限定版

86年に北冬書房から「象を見た男」が限定450部で発売されました。それと同時に、限定40部というさらに少ない部数で発行されたのがこの特装限定判です。片山健や林誠一の画集を精力的に出していた頃の北冬の本ですが、カバーを取ると背と題字は金箔押し。特に背は革張りという凝りようです。
さらに1ページまるまる直筆ページがあり、箱の題字は一冊一冊筆にて記しています。凝った限定本は数あれど、この本もかなりのものでしょう。限定40のうちの32。実物を見たのは僕も今回が初めて。当時入手のハードルの高さ、部数の少なさを考えても、今もっている方が手放すことはかなり稀。次がいつになるのかはわからないものと思います。

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伊藤悠「面影丸」

数年前は市場にダブっている本だった「面影丸」も「皇国」以降なかなか出ない本になってしまいました。
「シュトヘル」が月スピ移籍してしまい残念に思っていましたが、いつ掲載されているのか分からなかった週刊誌時代に比べると移籍してよかったのかもとも思い始めました。だいいち、どこで連載していようと面白いものは面白いのです。

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さて、もっともっと狭く深くいきましょうか。平口広美「はためく荊冠旗」

平口広美の本で「素敵なあなた」が出たときに「まだこんな見たことない平口広美の本があったんだ」と感慨深かったのですが、「素敵なあなた」ほど出てこないわけではないもののこの「はためく荊冠旗」も出現率はかなり低いです。
内容はというと平口色ゼロで、部落解放運動・水平社の差別解放運動の歴史をマンガにしたもの。84年発行とありますが、解放出版社から発行なので、全国で流通していたとも思えません。近畿一円のみ流通していたのではないでしょうか。

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「少女マテリアル」複製原画購入特典小冊子「ガールスカウト」

08年に発行された鳴子ハナハル初の単行本「少女マテリアル」は、発行から半年で旬が過ぎる成年マンガの世界において、未だに売れ続けているとてつもない成年マンガなのですが、当時15000円で複製原画が2000枚限定で通販販売されました。購入特典としてついてきたもののひとつがこの小冊子。内容は少女娼館の話で、エロに徹していてかなりエロいです。再録予定ガないとはいっても、15000円の複製原画を買わないと手に入らなかったので、手が出せなかった方も多いのでは。
ただ、今回出るものは画像左スミの部分を見てもらうと分かるようにシミがおちてしまっています。1センチ程度の黄色いシミが4ページにわたってしみてしまっているので、お値段は手が出しやすいところになっています。あくまで読み用で。

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「コミック快楽天」97年6月号 平野耕太「ピエール・エロス伯のゴージャスな日々」

コミケ時期に中野店では平野耕太の未収録が出る、のが定番だったのですが、ためていたストックを他店に分けてしまったらこれのみになってしまいました。とはいえ「コヨーテ」「拝テンション」など定番絶版はそろっています。ここ最近「THE DAWN」掲載号も入ってきたら即売れる状況で「ドリフターズ」でヘルシングを再読する方も増えていると実感。衰えないですね。

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「サンデーGX」05年8月号 荒川弘 RAIDEN-18掲載号

ハガレンは大団円しましたが、荒川弘は単行本未収録がそこそこに多いのです。エニックスのゲームアンソロで「エドモンド荒川」名義で時折4コマを描いてますし、ガンガン系で読切りもあった筈。全部おさえようと思ったら大変です。今回は比較的近年のものです。フランケンシュタインものですが、荒川先生のサービス精神の旺盛さが感じられる1作。

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92年2月と4月のアフタヌーンですが、この2冊には

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「鍍乱綺羅威挫婀」で有名な澤田賢二の単行本未収録短編「失くした1/2」「15歳」の2編が収録されています。両方とも金沢のレディースもの、不良ものですが、「グレる」の語源が(ホントは別の語源があるのですが)「群れからはぐれる」からきている・・・という俗説を裏付けるような内容で、完成度は相当に高いです。トランキを読んで感動した人には絶対のお勧めでしょう。
シンナーと抗争、暴走族と、アフタヌーン色ゼロでありながらも「これは載せないと仕方がないぞ」と英断を下した当時のアフタ編集部はやはりすごいとおもう。



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「アフタヌーン」92年7月号

さて、もっともっとニッチに行きましょうか。
纏足と異形・耽美・フェチを盛り込んだ「眉白町」1作だけ残して消えてしまった椎名品夫ですが、眉白町の単行本には収録されなかったエピソードがあります。主人公・ひゆ子が斜視で、斜視の持つ視線のズレに異常に惹かれる威一郎叔父と中国人の召使い二人の話である第7話「さかさまつげ」がそれです。

どこにも公式なアナウンスがないので、斜視について問題があって収録が見合わされたのかどうかはいまもって分かりません。しかし、特異なエピソードばかりの眉白町の中でもこのエピソードは印象深く名編です。単行本から外されたのは何らかの理由があったと考えざるを得ません。

それにしても「眉白町」の独特の世界観と読後感は20年近くたった今も忘れがたく、絵も内容もまったく古さを感じません。椎名品夫という人がこれ1作で終わってしまったのは本当に残念です。

以前も触れましたが、当時、約50万都市だった新潟市内でたった3冊しか配本されなかった(予約を入れなければ、ですが)と記憶しています。復刻されそうな気配もまったくないので、紫に金の背文字の単行本を見つけた人は、ぜひ保護しておいてあげてください。

と、こんなところで時間に・・・。残りはまた明日UPします。



  1. 2010/08/10(火) 22:05:21|
  2. 古本ネタ

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