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スタッフがマンガ界のニュースとおすすめマンガを紹介します!

個人的に一番注目している週刊少年ジャンプ連載作品「鬼滅の刃」




こんにちは。福岡店の衛藤です。
今回は基本に立ち返って「週刊少年ジャンプ」で私が今一番注目している作品を紹介したいと思います!
1巻が出たばかりなので非常に追いやすく、作家作品共にさらなる伸びが期待できる作品です!!


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それがこちら「鬼滅の刃」です!

2014年に本誌に読み切り「肋骨さん」が載った際にはその読み切りの粗削りながらも個性の光る絵柄、画力を補いつつ「絵」として画面に引き込ませる構成力に「お?これは第二の岸本斉史到来か?」と個人的に大興奮した作家、吾峠呼世晴先生の作品です。


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連載開始時には画力が格段にアップ、頭身の低くかわいい寄りのキャラクターデザインになっているため、ジャンプ読者の中には「実は読んでいなくて…」という方もいるかもしれませんが内容は非常に重い設定。鬼に家族を惨殺され、一人鬼の血を浴びて生き残った妹、禰豆子(ねずこ)を元に戻すために旅に出るという…そう、ヒロインが妹!!これはポイント高い!!
しかも彼女、鬼の力を封じるために猿轡的なものを始終かまされているわけなのですがデザインがまた何か性癖的なものをくすぐります。


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まだまだ発展途上なところも多くある作品ですが、和柄の書き込みやキャラのデフォルメ・表情、はてはフキダシの形など、どれをとっても独特な世界観にがっちりはまる人は少なくないはず。本誌では新キャラもぞくぞく登場し、物語の全貌が深海から顔をのぞかせてきたところです。一度単行本を手に取って「吾峠ワールド」に浸ってください!


(福岡店 衛藤)
  1. 2016/07/17(日) 10:54:40|
  2. 福岡店衛藤

「プロになるっていうのは、一生将棋を指し続けなきゃならないってこと」




「たどり着きたい場所を持ってしまった人間というのは、ここまで突き詰めないといけないのか」
…というのは羽海野チカ先生の「三月のライオン」からですが、同じくプロ将棋の世界に視点を当てた作品を今回は紹介したいと思います。福岡店の衛藤です。


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こちらは「東京心中」シリーズでBL作家としても人気なトウテムポール先生の初の青年誌(ヒバナ/小学館)での連載作品です。もともとは2007年に「グッドバイ」というタイトルでアフタヌーン秋審査員特別賞を受賞したトウテムポール先生ですから、青年誌に来るのを心待ちにしていた読者も多いのでは?

さて、「東京心中」ではTV業界を舞台としておりましたが、「或るアホウの一生」では奨励会に通う4人が主人公。先述した「三月のライオン」では、天才棋士と呼ばれた少年の苦悩や成長を描く作品ですが、こちらは「1期のうちプロになれるのは2人だけ。もっと言っちゃえばプロになれなかった負けっぱなし37人のうちの4人」という主人公の1人である17歳の高以良 瞬の言葉通り、未だプロ棋士ではない、つまり凡人に近い4人。そんな高校生男子が気持ちを高めるため…と歌舞伎のような化粧をしてきたりピアスをあけたりと、情熱が若干空回りしつつ「勝ちたい」気持ちで迷走する17歳がトウテムポール先生らしいコメディタッチで描かれています。


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世の中には何かしらのプロがたくさんいますけど、それはつまりプロを目指す「プロ未満」の人口がそれ以上に多いということ。主人公の高以良くんもこの位置で、常に将棋のことを考えていて、高校の同級生、いわゆる「ふつー」の生活態度とまったく違う。しかしハードルも合格ラインもどうやったらなれるかすらわからないのがプロという世界。がむしゃらにやるだけじゃ意味がない、しかも相手のミスを見て見ぬふりするやつ、ほとんど偶然プロになったやつ、…実力だけあればいいわけじゃない!?「強い」ってなに!?プロになるって何!?…と、地団駄ふみつつ手探りで努力を続けているのは、報われるかどうかもわからないけど「一生将棋を指し続ける」ため。


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1巻ラスト付近で語られるこの魂の叫びとでもいうセリフは、まさしく自分を表現せずにはいられない星のもとに生まれてしまったすべての表現者・ファイターの心に響くもの。うーん、わかるよ高以良くん。決して天才ではない自分という存在を自分一人の中に押し込めておけない世間知らずの阿呆共が、この世にはたくさんいるんですよねえ。



(福岡店/衛藤)
  1. 2016/06/09(木) 10:59:06|
  2. 福岡店衛藤

匿名性によって語られる群像劇「A子さんの恋人」

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福岡店の衛藤です。
今回は「大人の」恋愛漫画を紹介したいと思います。
大人の…とは言いますが、ここでの大人とは一般からちょっとずれた、ひねくれた大人たちのことをさします。そう、普段少女漫画なんて一切読まない、恋愛ドラマなんてもってのほか!なあなたです(安心してください、わたしもそのひとりです)。


「29歳――半人前の大人たちが繰り広げる、問題だらけの恋愛模様。

29歳のえいこさん。誰といっしょになるとか、どこで暮らしていくとか――そろそろ決めなきゃいけない問題も増えてきた。とはいえ、答えなんてすぐに出せない(出したくない!)わけでして……。ああでもない、こうでもない、と思い悩むえいこさんの厄介な日々を綴った『A子さんの恋人』、待望の刊行スタート!
注目作家・近藤聡乃が、初の長編連載のテーマに選んだのは“恋愛”! 恋人・友達・家族と絡まりあう29歳女子の日常描写は、連載開始から「リアル過ぎる」、「“あるある”の連続!」と話題騒然。そう、この漫画の中には、あなたも、あの子も、あいつもいるのです。」

(エンターブレイン公式サイトから引用)


2年のニューヨーク生活から帰国したA子さんには、日本ではまだ縁を切り切れていないA太郎君と、ニューヨークでのAくんという「ふたりの」恋人がいて、大学時代からの友人であるU子やK子、I子らともひと悶着ありながら、どっちつかずの悩ましい日々を送っている…
はい。登場人物の名前、すべてこれが公式名称です。A、U、K…などと記号を使用していながらも、それぞれ「えいこ」「ゆうこ」「けいこ」ときちんと日本語名称の音がわりふられています。
この表現こそが、「A子さんの恋人」の特性であり最大の魅力だと思います。
本来、名前をつけることによって、その物語は「名前のつけられたキャラクターのもの」になり、悩みやとまどいは本人たちの感情となり、わたしたち読者はそれに共感したり、応援したり、ときにはキャラクターそのものに好意をよせたりします。「A子さん」は「えいこ」と名前があるけども苗字がなく、ほとんどのキャラクターは本名すら明らかになりません。これによって人物が匿名性を帯び、固定人物を通してではない直接の共感を呼び起こすのだと私は思っています。そう、まさに「この漫画の中には、あなたも、あの子も、あいつもいるのです。」

自分に似たキャラクターを探すのも良し、「あの子に似てる」を探すもよし…この機会に恋愛漫画、挑戦してみませんか?


(福岡店/衛藤)


近藤聡乃「A子さんの恋人」はこちらから。
https://order.mandarake.co.jp/order/listPage/serchKeyWord?categoryCode=00&keyword=A%E5%AD%90%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AE%E6%81%8B%E4%BA%BA
  1. 2016/04/29(金) 11:00:40|
  2. 福岡店衛藤

「幽霊体験」いかがですか?





こんにちは。福岡店から3度目の衛藤です。
今回は月刊アフタヌーンにて「月に吠えらんねえ」連載中の清家雪子先生の前作、「まじめな時間」を紹介させていただきたいと思います。ええ、本当は「月に吠えらんねえ」を紹介したかったのですが、あの世界観を言葉で表すにはまだ経験不足…今はこれがせいいっぱい…。未来の自分に託したいと思います。


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清家雪子先生といえば新海誠「秒速5センチメートル」コミカライズでデビュー、ということで、ご存知だった方も多いと思います。「まじめな時間」は初のオリジナル連載、2巻完結という非常に読みやすく、しかしずっしりと心に残る作品。

あらすじとしては、不慮の事故にまきこまれ高校生という若さで亡くなってしまった主人公 一紗(かずさ)。死んだ人間はその後霊体となり、魂の浄化(成仏?)まで現世で自分が死んだ世界にとどまり続けることになる。一紗もそのうちの一人として「自分のいなくなった世界」にとどまり続けるが…という霊界ファンタジー(谷口ジロー先生談)。

魂の浄化はある程度時間がかかるようで、そこらかしこにうようよといわゆる「幽霊」な皆様がいたり、死んだばかりの人にその状況を説明する「案内役」の方がいたり、近付くと悪霊化する「心霊スポット」のようなものがあったり、学校にぞろぞろ幽霊がいたりと、結構私たちが暮らしてる今とかわらないコミュニティーが霊界にもできているようです。


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一紗は自分が急に死んでしまったこと、自分の死が友人たちの間で何かのお祭りさわぎのように扱われていること、日がたつにつれ自分が忘れられ、何事もなかったかのように回り続ける日常、自分の死から立ち直れていない様子の母親の憔悴した姿。そんな風景を、(幽霊だから)触れることも意思を伝えることもできず始終やきもきしながら見ているだけ。と書くととんでもなく暗いストーリーのようですが、この一紗ちゃん、非常に高校生らしい活発な、表情のころころ変わる女の子な上に、幽霊の皆さまも非常に生活感あふれるお姿のため、一瞬幽霊の話だと忘れそうになるくらい。

そんな中、両思いだと思っていた男の子が別の女の子を好きだと気付き、どうやら霊感のあるらしいその女の子へのいじわるに精を出しはじめたところ、自分の気配に気付かれてしまうところから、物語は廻り始めます。その後の展開は…読んでみてからのお楽しみということで。


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清家雪子先生の漫画の魅力は、なんといっても「空気感」だと思います。
キャラクターがあって背景があるのではなく、まず日常のなかに、それぞれの登場人物が生活している。読み直して気付いたのですが、効果音が極端に少ないんですね。だけどなにも描かれていない空白から、服の擦れる音や息遣いが聞こえてくる。「死んでしまった(消えた)自分が、自分が消えたその後の世界を見ている」という視点は、生きているうちはあまり体験できない感覚ですが、自分がかかわることができない憤りや嫉妬を体験して、死んでからもいろいろな人(霊?)と交わって、ゆっくり自分の死を受け入れていく一紗や両親の心の動きは、いつか体験した・もしくは今後体験する親しい人との別れを思い起こさせます。号泣したくなるような感動も悲しみもありませんが、読み終わった後に自然と涙ぐんでしまうのは仕方ないかもしれません。


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(福岡店/衛藤)
  1. 2016/03/21(月) 11:00:41|
  2. 福岡店衛藤

動くぬいぐるみはテッドだけじゃない! 上手な方なのです! 霊の存在を聞かされたおとうさんは…



こんにちは。福岡店から衛藤です。
世の中にはいろんな漫画がありますね。子供の頃から漫画に慣れ親しんできた方は多いと思いますが、私ももちろんその一人。
面白い漫画をわくわくしながら読んでいる間は気分が高揚して仕事もいつもより頑張れるというものです。
しかしそんな心の支えである漫画でも、マックス心が疲れているときはなんだか読むのさえおっくうに…。
そんな戦う現代社会人に「かわいい!」をこれでもかと供給してくれる漫画を紹介します!
どどん!


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その名も「プニちゃん」(テクノサマタ)
テクノサマタ先生はBL作家としても有名ですが、もともと「B級天国」「三日月、朔月、十三夜。」などなど、家族や子供の日常、それにちょっとのファンタジーを加えた世界観を描くのがとても上手な方なのです!
さて帯にもあるようにただただ「かわいい」だけを追求したこのコミックス。あらすじとしては、おかあさん、おとうさんとマンションで3人暮らしのちょっぴり「鍵っ子」なゆうくんのおうちのクッションがある日突然動き出して…!?
…という日常ファンタジーものなのですが…か、か、かわいい!
「クッションが動いた!」と怖がるゆうくんのためにクッションをダンボールに閉じ込めてしまったおかあさん。でもその箱から「ニー…ニー…」という鳴き声(?)が!
怖がるおかあさんとゆうくんからその「霊」の存在を聞かされたおとうさんは…


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なんと「蹴る」一択!

そう、プニちゃん(うごくクッションの名前になりました)と「ゆうくん」だけでなく、おかあさんおとうさんも天然ラブラブでかわいいのです!

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そのほかしっかりもののツインテール女子「いいん長」すずしろさんがいたり、同じマンションの転校生「はるたくん」がいたり…。


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とにかく「かわいい」があふれんばかりに疲れた脳にしみわたっていく超癒し系漫画なのです!(ショタっ子大好きな方にもこっそりお勧めできる一冊となってます。)
たまに入るおまけページには、わりと良いこと書いてあったりして。お休みまえのひとときにそっと読んでいただきたいですね。


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ファイアスターターの精かあ…。そういえばうちの弟も一度取りつかれたことありますね。やはり全国の子供のやることは一緒なのでしょうか?


(福岡店/衛藤)



テクノサマタ「プニちゃん」こちらから。
  1. 2016/02/10(水) 11:23:02|
  2. 福岡店衛藤

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