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スタッフがマンガ界のニュースとおすすめマンガを紹介します!

「公約数景色」の対極にあるもの




お久しぶりですこんにちは。
自宅のベランダにあるトマトの苗がアプリの育成ゲームかよって速度で成長するのでもはや半信半疑の中野店白石です。
今日は、すこし前に完結巻が出たこちらをご紹介。
講談社/芦奈野ひとし/コトノバドライブ(全4巻)


白石5月24日(1-a)

白石5月24日(1-b)


代表作『ヨコハマ買い出し紀行』よりさらに登場人物、関係性、世界観の説明を削ぎ落とし、主人公の迷い込む「少し不思議な5分間」をひたすら丁寧に描きます。舞台は現代の日本そのままですが、海沿いの岬あたりでせわしくなく、静かで穏やか。ほんの少しだけ異なる世界線のようにも感じます。
主人公はスパゲティー屋・ランプでアルバイトをする「すーちゃん」。トトトと走るバイクが相棒のこの人は、ふとした瞬間に日々の隙間に迷い込みやすいというか、「呼ばれる」人なんですね。個性があるようでない柳みたいな存在なのと、目にしたものを疑わない性格だから…かも知れません。
もっとも魅力的なのは、その寡黙かつ雄弁な描線。画面の大部分を占めるのは、ただただ細かい横線や縦線の群れなのです。それだけで雨に煙る霧、逃げ場のない強い日差し、鬱蒼とした雑木林、冬のキンとした寒さまでとにかくなんでも表現してしまいます。空気のにおいや温度をスッと描き出すのは氏の得意とするところですが、さらに言葉少なに軽やかになっています。


白石5月24日(2)


この表現力。
ではここから、作品の中で好きなシーンをいくつか。

「雨と信号のこと」(1巻)
どしゃ降りの雨の夜、車の中で留守番をしていた時。


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のちに語られるのはそこが活断層であること、軽い地震があった瞬間だったということ。この回収の仕方も良いです。

「あの坂のこと」(4巻)


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空気ががらっと変わるこの感じ。こんなふうに若干オカルトめいた話もあります。ですが迷い込む彼女はただおもしろがるばかりではなく、しまった…!と感じて身を引くこともしばしば。やはり「5分間」は人間のためのものではないのですね。

最後にこちら。
「夏の線のこと」(3巻)
とてつもなく厳しい残暑の夕方、飯屋に逃げ込んだあとの「5分」。


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白石5月24日(10)

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季節の境目を見た…ということなのでしょう。
よく分からない不思議体験として終わるときもあれば、何かしらの原因や理由付けが最後にふわっと置かれたりもします。彼女は主に場所や物事が内包する「過去の記憶」やミクロorマクロの世界に触れていることが多く、この主人公はいわば“話し相手”なわけです。4巻のあとがきに“みんなが同じように見る「公約数景色」”という一節があり、作品そのものの立ち位置がぴたっと明確になった気がしました。ここに描かれているのは公約数景色の対極にある、「その人だけの景色」なのかーと。

そしてもうひとつ、芦奈野作品に登場する雄弁な表現がこちら↓


白石5月24日(12)


この人物の右上にある 
 。
/

という記号、どの作品にも出てきます。小さな物音、ふと吐いた息、何かの仕草、感情の機微など、あらゆる揺らぎの表現として登場します。その示すところの意味は多種多様。ちなみにニュアンスの違うもので「~」「~゜」も。 これが効果音&台詞両方の代わりとして頻出するため、コマの中がすっきりしていてかつ豊かなんです。とよ田みのるの効果音「ガー」と芦名野ひとしのこの記号は、漫画家が発明した最高の表現の一つだと思う…。
こうして綴られるひそひそ話のような全35話の小話は、誰かの夢を辿るようでとても心地いいもの。またスルスルと非現実に迷い込んでは戻っていく主人公は、ファンタジー脳の人間からすれば「羨ましい…」の一言に尽きます。

『ヨコハマ買い出し紀行』はロボットの語った終末の凪、
『カブのイサキ』は圧縮された浮遊感、
そして今作で、一人の若者が佇むなだらかなヴォイド地帯へ。

やはり芦奈野ひとしの描く漫画は安定してすばらしい………。





この空気感に色が付くと⇒芦奈野ひとし画集 ※名作!! 
もっと民俗的に⇒蟲師 
これも「その人だけの景色」⇒よつばと! 


担当:白石
  1. 2017/05/24(水) 13:26:02|
  2. 中野店白石

『へんしん』するのは『たいへん』!?ドタバタファンタジーラブコメディ!




今回私が紹介するのは横山旬先生の『変身』


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主人公のヒデは8歳の頃に突如変身能力を身につけ、その後その力をめきめきと成長させていくのですが、
ある日同級生の女子、矢羽田マリに『へんしん』しているところを見られてしまいます・・・。


ここから2人のドタバタ劇が始まるのですが
最初にまずわたしが思ったこと

ヒロインのマリがめっちゃやべー奴です。
一番見られてはいけないタイプです。
その後マリはヒデの変身能力を楽しい玩具のごとく扱います。
しかしまあ、不思議な事に2人の成長と共にマリの憎ったらしさもだんだん可愛く感じてしまう・・・。
ほんとに不思議だ。



ヒデの変身能力ですが


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ヴェロキラプトルにもなれます。


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もちろん動物にも。


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極小生物のクマムシにもなれちゃいます!

しかし見た目のへんしんはできても質量は変えるのは難しく


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ゾウなのにマリに軽々とひっくり返されてしまいます。


そんな傍若無人なマリのわがままでヒデは初めて無機物(カメラ)のへんしんを試みる事に


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お、成功か?


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マリも喜んでる!


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あ、あかんかったーーーー。

次のページでマリは気持ち悪いヒデカメラを投げ捨てます。
ヒデの努力も虚しく、ほんとひどい奴です・・・。


無機物にへんしんしたヒデは自力で歩く事ができず、


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なんかもう謎の妖怪になってしまいました。

なんだかんだでマリのワガママを聞いてあげちゃうヒデは馬鹿だなあと思います。
ただこの2人の関係性ややり取りはスピード感もありおもしろいです。

マリのちょくちょく見せる顔芸もブスすぎて笑えます。

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ストーリーも一話完結なので読みやすく
少しずつ大人に成長していく二人、そしてその後の恋愛模様も必見です。


(中野店/伊東)


通販はこちらから
  1. 2017/05/23(火) 11:00:06|
  2. スタッフおすすめコミック

プロ野球真っ只中!こんな熱い球団だったって知ってましたか!?




こんにちは、またもや野球題材の漫画紹介です。
シーズン始まってしばらく経ちましたが、今シーズンも面白いですね、プロ野球。
全体的に投高打低で、チームによって明暗くっきりですが、この時期ではまだ分からないですからね。
頑張れタイガース!

で今回ご紹介する漫画は、


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中沢啓治 「広島カープ誕生物語」です。
中沢さんといえば、広島出身で被爆を経験し、戦争漫画の金字塔であるはだしのゲンの作者でもあります。
今回紹介するこの漫画も、この戦後すぐから始まります。


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いきなりのハードな描写ですが、主人公の大地進は原爆で両親を亡くした孤児。かつて避難していた防空壕で飼い犬の
ゴンと共に生活しています。

この時代、基本、仕事はそんなに多いわけではなく、主人公はアメリカ兵と野球をして勝った褒美品を換金したり、豆
腐屋でバイトしたりして生計を立てています。


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勿論主人公以外にも生活の為、必死に生きています。
その、生きる為のパワー、市民の生命力はすさまじく、この漫画を通してもヒシヒシと伝わってきます。

そんな時、朗報!広島にプロの野球球団が出来るという話が持ち上がります。


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野球に自信のある主人公。夢である野球で生活していく為、
広島球団に入る為、テストを受けに行きます。


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しかしながら


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プロにはなれなかった主人公ですが、広島球団の為に力になる事を誓います。


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市民球団であるカープには様々な問題があります。資金難もその中の一つ。


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史実でも有名な「樽募金」です。

そうです、この物語では、主人公の進が史実のカープファンの総体、象徴とでも言うべきキャラクターであり、カープ
の歴史で起こった事件・騒動は、劇中では彼が主導して引き起こす形になっているのです。

そんな市民の熱狂的な支持を受け、物語は進み・・・ついに!


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歓喜の時!
登場キャラクターを通して喜びが伝わってきます。
おめでとう、広島東洋カープ!!!

という所で、ご紹介はここまでです。

こんなに市民に愛された球団はやはりないのではないでしょうか。
市民の一人一人の生活、人生が一体となって盛り上げる広島という球団。素晴らしいです。
そしてやはり、昨年の優勝が思い起こされます。他の球団のファンの方も広島が嫌いな人が少ないのはこういった背景
もあるのかも知れません。

さて、今年もペナントレース中盤に差し掛かろうとしています。広島も中々好調ですし、交流戦もありますし、
楽しみです。
さあ、観戦しに行くぞ~!!

(コンプレックス松下)



今回ご紹介した漫画はこちら


他の中沢啓治さん作品はこちら  


  1. 2017/05/22(月) 11:00:44|
  2. コンプレックス松下

いろいろな目に見えない繋がりがあるのだな




昔(1990年代)から漫画やアニメの舞台化、ミュージカル化はありました。
世界名作劇場シリーズのミュージカルやセーラームーンなどの少女漫画のミュージカル、
2000年代に入り犬夜叉、ギャラクシーエンジェル、スクールランブルなど舞台化されてきました。
ここまではメインターゲットは小さいお子さんがいる親子や男性が観る作品というのが強かったですが
新しい流れを作ったのが2003年に始まった「ミュージカル・テニスの王子様」ではないでしょうか?
その後このジャンルを総称して2.5次元などと表現される様になってきています。
いまや漫画、アニメ、ゲームの舞台化、ミュージカル化される作品の上演は非常に多くなってきています。


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そんな中戦隊に出ていた役者さんが出ている舞台を観に行った際この作品のチラシを手に入れました
1988年から連載されていたサイレントメビウスです。当時自分は高校生でしたが同級生から勧められて
この作品を読んでいました。そんな作品の舞台化
中でも観に行く原動力になったのがこの作品が劇場アニメ(1991)、テレビアニメ化(1998)された際主役をやっていた方が
この舞台に友情出演という事です。
26年前のアニメでは主人公をやっていましたがこの舞台では主人公の母親役で出ていたことです。
刻が経っても作品に関わった方が出てているという事が何とも重みのある事か。


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そんな中観に行った作品に漫画家の岡田芽武さんが関わっているではないですか。
他にも上で出てきた「戦隊に出ていた役者さんが出ている舞台」では山田貴敏さんがビジュアルを描かれていて
にわのまことさんはゲスト出演されていました。特に漫画家さんが関わっている作品を意識的に観ている訳ではないのですが
どうゆう廻りあわせかここ最近そうゆう機会に会います。


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岡田芽武さんというと1992年から連載していた影技 SHADOW SKILLでしょう。
ラジオドラマ化された時など良く聞いておりました。


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岡田さんでもう一つ外せないのが聖闘士星矢EPISODE.G、聖闘士星矢EPISODE.G アサシンです。


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岡田さん作品を見ていた自分としては何という嬉しい誤算でしょうか?
で劇団からの特典で2回この作品を観たら先着で
岡田さんが描かれた登場人物のイラストが載った冊子とタイトルロゴ入り絵馬ストラップ
を貰えるという。全然事前情報を仕入れず観に行っていたのでここでも嬉しい誤算。


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2回目の観劇の際に冊子とストラップ貰いました。
中は主要な登場人物たちを岡田さんが描かれているという豪華な物でした


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最後には編集後記もあるというこだわりが。

自分が読んで来た作品を描かれた漫画家さんが今でも活躍されていて
漫画とは違うフィールドにも関わっていて、偶然にも観れる機会があったことを
嬉しく思いました。


(担当:平嶋)

《 今回紹介のコミックスの通信販売はこちらから 》

岡田芽武先生作品はこちらから。
  1. 2017/05/21(日) 18:03:45|
  2. 渋谷店平嶋

僕たちフリーゲーム世代! -読めるゲーム物語の世界-




昨今、様々な次世代ゲーム機が普及しコンシューマーゲームも進化を続けています。
ですが、スマホを媒体とするソーシャルゲームがその勢い止まらず、
据え置きゲーム機をいまや食って負かそうとする勢いです。
担当は、正直裕福な家庭ではなかったため持っていてもPS2。携帯機ではPSPと3DSが限界でした。(しかも中古)
そんな中、パソコンで遊べる。しかも無料でDLできるフリーゲームというものがあることを知りました。
きっかけは、某動画サイトで見た人気のゲーム実況動画でしたが、素人の方が作られたゲームとは
到底思えないほどのクオリティに「なんという振り込めない詐欺だ!!これがタダなんて!」と心底驚きました。

頒布されているフリーゲームの多くは、大手ゲーム作成ソフト「RPGツクール」などで作られています。
ただ、音楽素材やエフェクトなどは素人製のフリー素材を用いているゲームが多く、
同じ素材をどこに使うかによって演出が変わってきたりと、作り手の腕の見せ所的な感じが
とてもハングリー精神に溢れていてどのゲームも軒並み作り手の個性で輝いて見えます。

中でも、フリーホラーゲームの物語性や世界観の独特さは目を見張る物がありました。
ただただ怖かったり驚かせてくるだけではなく、厚みのあるストーリーにより深まる数多の世界観。
泣いたり、嬉しくなったり、絶望しか残されていなかったりと、作り手によって結末の傾向が
違い、最終考察をプレイヤーに委ねるようなエンディングがある場合もあります。

今回はそんな新しいジャンル。フリーホラーゲームの中でも、
特に世界観が確立していて書籍化されている
何作かをご紹介しようと思います。



まずは、こちら


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『霧雨が降る森』
泣けるフリーホラーゲームの代表作と言ってもいい作品です。
両親を事故で失った主人公・シオリが自分のルーツを辿るうちに
阿座河村という寒村へと訪れ、その村に伝わる
伝承"ことりおばけ"が引き起こす怪奇現象と対峙していく物語です。
どのEDに辿りついても、ひとつの物語として完結していて
どの結末も違った意味で泣けるととても評判になった名作です。
主人公・シオリと、村で出会う不思議な青年・須賀が選択する未来に注目です。


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『殺戮の天使』
「霧雨が降る森」作者の2作目です。
ビルの地下深くに軟禁されていた記憶喪失の少女・レイチェルは
「このビルから脱出したい」という利害の一致により、大鎌の殺人鬼・ザックと手を組むことに。
身体能力に富んだザックと頭脳明晰なレイ。それぞれの役割で互いを補いながら、
各階に待ち受ける卑劣な罠や個性的な殺人鬼をかわしビルからの脱出を目指します。
前作の森からうって変わって閉鎖的な殺人ビルが舞台となっており、立ち塞がる敵も
異形のものどもではなく、殺意を持った人間と言うところでまた大きなドラマがあります。
無事に脱出したら、自分を殺して欲しいと願う犠牲的なレイチェルと、約束したザック。
二人の間に新しい感情が芽生えることがあるのか、そこに注目です。


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『被虐のノエル』
同上作家の3作目です。
力を尽くしたピアノコンクールで優勝を逃してしまった名家の令嬢・ノエルが、
市長の甘言に惑わされ両手両足と引き換えに悪魔・カロンと契約してしまいます。
弱った心につけ込まれ、生者としての立場、愛するピアノ、なくてはならない四肢を
失ったノエルは、深い悲しみを怒りに変え、同じく市長に弄ばれ憤慨していた
大悪魔カロンと共にすべての元凶である市長への復讐を誓います。
前2作と違い、激情的な主人公が据えられており、恵まれた環境で生きてきたノエルが
どんなことをしてでも市長を地獄へ叩き落すため「魔女」に身を堕とす描写は
傍らに居る悪魔の所業すら霞む程の苛烈さを垣間見ることができます。
本編は未だ完結していませんが、彼女が悪魔カロンと共に茨の道を行くことにどんな結末が
待っているのか期待に胸が膨らみます。


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『月光妖怪』
街の時計台で月の光を浴びると、二人の心は溶けてひとつになれるというおまじないにより
本当に体から心が溶け出してしまった少年カレルが、自分と同じく時計台へと歩みを進める
少女ユーリアの行く手を阻むためにありとあらゆる"恐怖"の演出を仕掛けていくという、
ホラーゲームにしては珍しい作品です。主人公は、ホラーの驚かす側となって意中の少女や
街の人がバッドエンドへ向かわぬように最終目的地から遠ざけていくといった物語。
ゲーム性がとても高い序盤と、ストーリーが急展開を迎える後半との緩急が飽きさせず
結末まで連れて行ってくれます。ロマンティックさが群を抜いている作品です。


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『マッドファーザー』
ドイツ郊外の大きな屋敷で謎の研究を続ける父と暮らす少女・アヤが
大好きな母の一周忌に、立ち入り禁止の部屋で父の狂気を垣間見たことから始まる
悲しい家族の物語です。父母と娘、そして美人の助手。登場人物が非常に少ない中でも
かなり物語の密度は濃く、そしてあがいても救いようのない悲しみに見舞われる本作。
気を抜いていた最後の最後で身の毛がよだつほどゾっとしたのはきっと担当だけじゃないはずです。


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『クロエのレクイエム』
天才音楽家と言われた少年・ミシェルが、何故か逃げるように辿りついた館で
一人の少女・クロエと出会います。彼女はこの館に呪われていると言い、
解放されるにはミシェルの力が必要だと助けを求めており、ミシェルは不思議な少女クロエと
協力しながら、館にまつわる陰惨な物語をすこしずつ紐解いていきます。
幼過ぎる二人だからこそ耽美に映る関係性が、凄惨な真実とのコントラストで
よりいっそう悲劇感を加速させています。一度この作品を知ると、劇中曲として使われている
クラシック音楽を聴くたびに思い出して泣く羽目になりめっちゃ大変です。


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『いちろ少年忌憚』
放課後に一人でこっくりさんをしていた少年・いちろが、とある質問をしたことにより
八十上学園の中に閉じ込められてしまいます。幼馴染のとおこ、変な先輩・清丸らと共に
超常現象的に閉鎖空間となった学園を脱出するため学園の七不思議と戦います(物理)。
学校の七不思議っていうまさにシンプルイズザベスト!って感じのホラー要素が
非常に分かりやすくてよいです。家庭科室とか理科室とか特別教室のあの独特な怖さって
一体何なんでしょうね。あとトイレ。趣味こっくりさんという初撃のインパクトからは
想像ができない程、後半のいちろは格好いいです。



他にもまだたくさんあるフリーホラーゲーム。
メジャーどころでいえば、美術館を舞台にした「Ib」や、青い怪人に追い掛け回される「青鬼」。
森の中の館でエゲつない罠と殺戮に見舞われ、衝撃のEDを迎える「魔女の家」など
多くのフリーゲーム愛好家がプレイしてきた伝説級の作品がたくさんあります。
そのどれもが無料頒布のため攻略本とか出ておらず、作者は一般の方。
しかし、情報量が少ないからこそ、無限の解釈があるというのが
フリーゲームの非常に良いところだと思います。
ちょっとした演出や、数あるEDにプレイヤーへの想像の余地が残されていて、
一欠けら見つけるだけで作品の余韻に浸れるというのも大きな魅力。
そして、何より企業や第三者の介入がなくクリエイターが自身の想像力をフルに使い、
誰にも表現を邪魔されることなく、作りたいものをイチから作った。
そんな純度の高さがフリーゲーム界に数々の名作を生み出している所以なんだなと思いました。

ご紹介したものはごく一部ですが、書籍として発刊されているもののほとんどは
読みやすいソフトカバー単行本サイズで出ているので是非探してみてください。



(担当:まりな)
  1. 2017/05/20(土) 11:00:31|
  2. 中野店まりな

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